お調子者２号【宮地清志】

( 25 )随分おモテになる先輩。 ページ26

A「ん〜〜っ」



テストが終わって伸びをしていると真ちゃんが強ばった顔で近付いてきた。



A「どったの真ちゃん」

緑間「A、先程の最後の問題は出来たか」



やはり真ちゃんも苦労したようで。
「一応解いてみたが合っているかが分からない」とのこと。



A「ちょっと待ってね〜」



とルーズリーフを取り出し、問題から解き方までパパッと書き出す。



高尾「なんこれ、最後の問題？」

A「そ。すごい難しかったの」



解答を書き終え真ちゃんに見せると「これはこうではないのか？」と返ってくる。



A「残念真ちゃん、それ引っ掛けなの。
だからここはこうして、こう解かないと解答は出ない」

緑間「くっ…そういうことか」

高尾「いやいや俺見てもサッパリだわ」



すると周りから「あれって3年生じゃない？」「えっ？嘘！あのかっこいい先輩じゃん！」と声が聞こえ、そちらを見ると笑顔の宮地さん。

どうやら呼ばれているのは私らしく、立ち上がってドアに向かう。



A「随分おモテになるじゃないですか」

宮地「別にモテなくていんだよ」



わー。これモテない男子からしたら嫌味だ！

というか私の周りはこうもイケメンしか揃わないのか。

和成も顔は整っているし、真ちゃんは美人で下睫毛長い。
そしてこの先輩と来たら後輩の女子にキャーキャー言われるほど。



A「で、用件は？」

宮地「明日部活あったけど無くなったっていう用件」



何かあったのだろうか。
取り敢えず休みになるのは少しありがたい。

すると「手を出せ」と言われ、言われるがままにすると手の上に小袋が置かれた。



宮地「お疲れさん。これやるよ」



見るとスノーボールクッキーが入っていた。



A「珍しいですね？
ありがとうございますー！」

宮地「これからカフェ行くんだろ、
食レポ待ってるからな」

A「美味しかったら一緒に来ましょうね！」

( 26 )ちょっとだけ。→←( 24 )ざまあみやがれ。

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す