コアにて ページ7
「ニェーッ、サンズこれなんて書いてあるか全く分からないぞ!」
「これか?これはこの式をこうしてこれが」
「こんな事より外で遊びたい!こんなにじっとしてたら怠け骨になっちゃう!」
騒がしい。パピルスはサンズと違って常にフルパワーでよく動きたがる。そして疲れて寝る。まるで子供のようだ。人間の時はそんなふうには見えなかったが、サンズ曰くこれは以前から変わらないらしい。
「あー、すまないがちょっとパピルスと遊んでくるぜ」
「パピルス?あんまりお兄さんを困らせちゃだめだよ」
「困らせてないよ!博士こそオレ様たちと遊びたいんじゃないか?」
一緒に遊びに行こうと純粋に輝く瞳で私を誘う。
「いや、私はこれからコアに行くよ。コアの近くなら私の目も届くからそこで遊ぶといい」
「ニェ!!いいの!?」
「うん」
やった!とはしゃぐパピルスにサンズはやれやれといった様子でパピルスの手を握りワープした。彼のこの能力は他者にも作用させられるようだった。なんとも稀有な能力だ。私以外に同じ能力を持ったモンスターは見たことがなかった。パピルスに備わっていないのはなぜなのだろうか。疑問が残るばかりだ。
コアに着くと早速彼らはそこら辺の装置を使ってパズルを作っていた。パピルスはパズル作りが大好きだった。作っては互いに解いたりしているようだがサンズは適当にあしらい、時折ジョークを言ってはパピルスから不興を買っていた。これはこれで微笑ましいものだ。
私はシステムチームに指示を出し、コアの建設チームの様子を伺った。そこでアズゴア王が待っていた。
「研究の方はどうだい?」
「順調、と言ったところかな。モンスターのソウルをニンゲンに移植する事に成功しました」
「なんだって?」
「報告せず申し訳ない。あそこにいるスケルトンの二人、あれは元ニンゲンの兄弟です。ゴミ捨て場で傷付き弱っていたところを保護しました」
王は二人を見た。
「全然気付かなかった。彼らはてっきり一般人かとばかり思ってたよ。どれ、彼らに挨拶してこよう」
「王様?」
「......大丈夫、別に危害を加えるつもりは無いよ」
ニンゲンを憎んでいる彼が過去形ではあるにしろニンゲンだった者に近づくなんて。一体どういう心境なのか検討もつかなかった。
王はなんの躊躇いもなく兄弟のもとへと歩いていった。
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anarogu_2gou(プロフ) - かなとさん» 指摘ありがとうございます！久しぶりに作ったので失念してました。助かります！ (2019年9月27日 17時) (
レス) id: 11a0abaae8 (このIDを非表示/違反報告)
かなと - 編集画面の関連キーワード入力の下の注意文をよく読みオリジナルフラグをお外し下さい違反です (2019年9月27日 16時) (レス) id: 706a605753 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アナログ2号 | 作成日時：2019年9月27日 15時
