ゴミ捨て場にて ページ1
研究が上手くいかない。
アズゴア王にニンゲンのソウルとモンスターを使って、バリアを突破する方法はないかと相談されてから一体何週間が経ったか。ただでさえコアの建設途中で忙しい私は、もう一人自分と同じ分身が欲しいと思う程に多忙を極めていた。
一旦落ち着こうと思い、人気のないゴミ捨て場へと足を向けた。ごみごみしたそこを相変わらずウォシュアが綺麗にしていた。
「あれ、博士どうしたの?」
「いや、何だか疲れてしまってね。こういう時はここに来て何も考えないで過ごすのが1番だから」
だからここに来た事は内緒だよ、とジェスチャーをした。ウォシュアは興味なさげにへえ、と答えただけだった。どうやらゴミを左右対称に集める以外の事はどうでもいいらしい。
しばらく歩き、ちょうどいい高さのゴミに腰をかけた。滝に乗ってゴミたちははるばる地上から流れ落ちてくる。
「地上か......」
今では帰ることさえ夢物語のような気がする。それを実現可能にする方法を見つけなくてはならないのは他ならぬ私自身なのだが。
(ああ、ダメだ。この滝を見ていると余計に研究の事を考えてしまうな)
はあ、とため息をついてよっこいしょ、と立ち上がる。腰を捻ろうとしたその時__
(ん?何か見えたような?)
ゴミの上に誰かの手が見えたような。そんな気がしてゴミの裏手にまわった。そこには二人のニンゲンの男が重なるように倒れていた。
6人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
anarogu_2gou(プロフ) - かなとさん» 指摘ありがとうございます!久しぶりに作ったので失念してました。助かります! (2019年9月27日 17時) (レス) id: 11a0abaae8 (このIDを非表示/違反報告)
かなと - 編集画面の関連キーワード入力の下の注意文をよく読みオリジナルフラグをお外し下さい違反です (2019年9月27日 16時) (レス) id: 706a605753 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:アナログ2号 | 作成日時:2019年9月27日 15時