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不安な時ほど、ぐるぐる考えすぎて、気づいたらその日になってしまうモン。
ついに合宿の日が来てしまった。
烏野バレー部員とは、あの日話した影山を除くと、同じクラスである縁下としか話さなかった。
何度か手伝いに行くうちに半ば強引に渡された白鳥沢のジャージに袖を通し、パーカーのフードを引き出す。
用意していた荷物を持ち、マフラーを巻いて家を出る。
基本寮生の白鳥沢男子バレー部員たちは学校集合で、私のところへはわざわざ迎えに来てくれるという高待遇。(というか鷲匠先生は私が逃げると思っとる。)
「おはようございます。しばらくの間よろしくお願いします。」
バスに乗り込み軽く挨拶をする。
朝の3時ということもあって、半分以上の部員が寝ている。
「A、こっちに来い。」
若利くんの隣の席が空いていたので、呼ばれた通りそこに座る。
「これだけ白鳥沢にマネージャーとして来ているんだ。そろそろウチに転校して来い。」
そして始まる勧誘タイム。
もう最近では挨拶をのようなものとなっている。
「この合宿で全部、終わらせるよ。」
そう呟いて、重たい瞼を落とした。
本当に良い意味でも悪い意味でも、若利くんは幼い頃から変わりなかった。
夢を見ることなく熟睡し、起きるともう梟谷学園の大きな校門が見えている。
少し伸びをして、隣で眠る若利くんをどつき起こした。
不機嫌そうに目を開ける若利くんに、もう着くで、と伝える。
駐車場を見ると、そこにあったマイクロバスに
稲荷崎高校バレーボール部
という文字に目を奪われる。
どうか、悪い方に転がりませんように。
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zero(プロフ) - スガさんのこうしの漢字、誤字ってます (2021年8月1日 0時) (レス) id: 0d7a47aa6b (このIDを非表示/違反報告)
るかち(プロフ) - 千花さん» コメントありがとうございます!スガさんもいいですねえ…あの人も夢主を支える(過激派)ですからねえ… (2020年12月6日 6時) (レス) id: 6d1a9a4ec9 (このIDを非表示/違反報告)
千花(プロフ) - 落ちは菅原さんがいいです! (2020年12月6日 4時) (レス) id: 3f06c5551a (このIDを非表示/違反報告)
るかち(プロフ) - ライムさん» リプありがとうございます!夢主支え続ける系川西太一、絶対いいと思って書いてみたら予想以上にハマり役でした…ありがとうございます! (2020年12月5日 20時) (レス) id: 6d1a9a4ec9 (このIDを非表示/違反報告)
ライム(プロフ) - オチできたら川西くんが良いです〜。ここまで夢主ちゃんを支えてきてくれたんだから報われてほしぃ..... (2020年12月5日 20時) (レス) id: 9da108d461 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:パン田くん | 作成日時:2018年5月19日 22時