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菅原side
烏野の面々は少しいつもより重い空気を纏いながら、食堂を後にした。
みんな、俺たちは、野口のことを1番知っている気がしていた。知らないところももちろんあったけど、それでも、俺たちが1番だと信じて疑ってなかった。
俺たちの頭はパンク寸前だ。野口はバレー経験者で、なんならめちゃくちゃ強いだなんて知らなかった。
中学でいじめにあって、その上に親が不仲で拠り所だった幼馴染とも少し齟齬があって居場所がなかったことも知らなかった。
親が離婚して宮城に来たとも知らなかった。
前の苗字が宮だったことも知らなかった。
なんで不良活動してるのかも知らなかった。
髪を染め続ける理由も知らなかった。
俺たちは何も知らなかったんだ。
そんなショックがみんなを同様に襲っている。
いつもは元気な変人コンビも他の1年生も、田中も西谷も明らかに肩を落としている。
あの辺は懐いていた分ショックは大きいだろう。
俺に関しては、頼られていたと思っていた、思い込んでいた分だけ、大きい。
「なんで野口ちゃんが君らの元にいるのか、わかっただろこれで。」
後ろを歩いていた孤爪と黒尾。
黒尾がそう言った。
その言葉に体育館に足が向かっていた烏野はみんな耳を傾ける。
「どれだけ嫌な思い出があっても、大好きなバレーとは関わりたかった。そして…」
「どれだけしんどい思い出があっても、心から烏野を、信じていてくれてるからだ。」
「そんなに嫌な思い出があって、バレーすることは避けてきてるはずなのに、それなのに、烏野が何も危害を加えないって信じてなかったら、2年間も自主的に部活に来ないだろ？」
その言葉にハッとした。
どんな過去があろうと俺たちに取っての野口Aは変わることはないし、嫌いになることはない。
何を俺たちはマイナスに捉えていたのだろう。
「少なくともまあー、烏野の面々には、嫌で嫌で閉じ込めたかった記憶を喋ってくれるぐらいに今、心を開いてくれてるってこと。」
俺たちはみんなが目から鱗が落ちたようになった。
あとはいつも通り接してあげたらいいんじゃないの？
と孤爪。
俺たちにできることは、どんな野口も野口だと、受け入れてあげること、ただそれだけだ。
＊＊＊
クソみたいに久々な更新で楽しみにしてくださってた皆さん、お待たせした申し訳ございません。
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zero(プロフ) - スガさんのこうしの漢字、誤字ってます (2021年8月1日 0時) (
レス) id: 0d7a47aa6b (このIDを非表示/違反報告)
るかち(プロフ) - 千花さん» コメントありがとうございます！スガさんもいいですねえ…あの人も夢主を支える(過激派)ですからねえ… (2020年12月6日 6時) (レス) id: 6d1a9a4ec9 (このIDを非表示/違反報告)
千花(プロフ) - 落ちは菅原さんがいいです！ (2020年12月6日 4時) (レス) id: 3f06c5551a (このIDを非表示/違反報告)
るかち(プロフ) - ライムさん» リプありがとうございます！夢主支え続ける系川西太一、絶対いいと思って書いてみたら予想以上にハマり役でした…ありがとうございます！ (2020年12月5日 20時) (レス) id: 6d1a9a4ec9 (このIDを非表示/違反報告)
ライム(プロフ) - オチできたら川西くんが良いです〜。ここまで夢主ちゃんを支えてきてくれたんだから報われてほしぃ..... (2020年12月5日 20時) (レス) id: 9da108d461 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：パン田くん | 作成日時：2018年5月19日 22時
