Pentagonと送る徒然草 第3夜

計らずとも手打ち ページ33

Yt「…それ、は」
『本当は居たのかもしれないけど…それで良いと思ってたおれの狭い視界には入らなかった
人と人が交わるには互いに手を開かなきゃ、どちらかが閉じてちゃ掴めない、ほんとはそんなのわかってて、でも怖くて、閉じたままだった…ユウトは少しずつ、辛抱強く待ってくれた。俺が手を広げるのをじっとおれの瞳を見て、待っててくれた。…それは、ユウトが初めてなんだよ』
Yt「…」
『お前がおれの視界をゆっくり広げてくれたから…伸ばされた手も、閉じた自分の手もちゃんと直視できた…だから今、ユウタとだって、友達になれるかもしれないと思える』
Yt「俺が、いたから？」
『うん…ユウトがゆっくり詰めてくれなきゃ、おれは此処にいなかったかもしれない、…ユウタとだって他人のままかもしれない。お前がいたから、おれは視界を広げたいって思うんだよ。頭だって、撫でたら喜ぶユウトが可愛いって知らなかったから…ちょっと遅くなっただけ。
そもそもユウトとユウタじゃ始まりも違えば位置だって違うのに何で比べるの…どうして狡いって思うの？』


発端は小さな嫉妬だった筈、なのに大きなカウンターパンチをくらった気分だ

ゆっくり吐き出されたそれを必死に掻き集めては咀嚼していく
ﾋｮﾝの言葉は、いつだって少し遠回りをして近付いてくるからピントを合わせるのが難しい
全部ぜんぶ解りたいのに、ﾋｮﾝの全てが見たいのに、いつだって輪郭はぼんやりとしたまま
でも、だからかな…必死に目を凝らすから、彼の気持ちは染み渡るようにそっと流込んでくる


さっきまでとは比べ物にならないくらい、身体が熱い


『ユウト、お前はおれの特別なの…そんなことで、悲しい顔しないで』
Yt「っっ！！」



思わぬﾋｮﾝからのプレゼント

可愛い顔が台無し、悪戯っぽく笑ってそう言うAﾋｮﾝに俺は強く抱きついた









Jn「…で？」
Kn「何処ほっつき歩いてた」
Yw「ﾋｮﾝ怪我してるのに走んないの！！杖は！？」
『…壊れた』
Ws「何したの！？」
『壁ドン』
Hs「は！？」
Yt「ﾋｮﾝちょっと黙ってて」
Ed「…帰ってきて早々独り占めとかやるなユウト覚悟は良いか」
Yn「落ち着いて」
Si「くっつき過ぎだし！離れて次は俺！」
Hui「全員後にして！Aﾋｮﾝもう行かなきゃ！！ユウトはさっさとメイク直してこい！」
『…ん、ごめん』
Yt「す、すいませんでした」
Yn「大丈夫、後でたっぷり聞くから★」
Yt「…」



とりあえず俺、…明日ちゃんと生きてるかな

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