Pentagonと送る徒然草 第3夜

Critical beauty〜振り下ろす先は ページ6

Side Yw


あの日からばたばた事務所と病院を行き来して、あっという間に迎えたカムバック


僕達は楽屋で期待と不安に揺れていた



Si「緊張する…」
Ed「イェナニ足はどう？」
Yn「もぅばっちりです！」
Jn「あ〜…」
Hui「どきどきだな！」
Ws「Aﾋｮﾝ見てるかなぁ〜」
Kn「見てるよ、さっき頑張ってねってカカオ来たもん」
Hs「俺にも来てた！」
Yt「ﾋｮﾝ皆に送ったんだね」
Yw「あ、ほんとだ！」


画面を開くと個人トークにﾋｮﾝらしいシンプルな文言が並ぶ、短くとも温かいそれに頬が緩んだ



あの時運良くMVも声入れも既に済ましていたAﾋｮﾝは翌日には活動の不参加が発表され直筆でファンにメッセージを出した

ステージには出れないけど弟達を自分の分まで見守ってほしいと

ﾋｮﾝは自らの不注意を詫び、治療に専念するから心配しないでと挙げたんだけどファンからの反応は凄まじいものだった


Kn「あー…やっぱペンカフェ荒れてる」
Ed「ﾋｮﾝのファン激しかったもんな〜」
Si「流石俺のAﾋｮﾝ！」
Hs「まさかあそこまでファンが集まるとはね」
Yw「めっちゃ怖かった」
Hui「あぁなるってわかってたのかなぁ…Aﾋｮﾝ」
Yn「…ﾋｮﾝは優しすぎるから」
Yt「でも俺もこれで良かったと思うよ、折角ﾋｮﾝが守ったのに歪曲されたら嫌だもんね」
Jn「…そうだな、本当のことは俺達が知ってる、それでいいじゃん」
Ws「俺もﾋｮﾝのこと守るからね！」



Aﾋｮﾝが怪我と過労によりカムバックに参加しないことを公に発表すると事務所への批判が多く寄せられた
ﾋｮﾝは最近国内外問わずモデルや俳優としても活動的に動いていたから働かせ過ぎなんじゃないかとかスタッフの管理が足りないんじゃないかとか…熱狂的なファンがもっとAﾋｮﾝの待遇を良くしてほしいと抗議文を事務所に届けにきたくらいだ

俺達も後から聞いたんだけどAﾋｮﾝの要望によりイェナニの怪我や彼を庇ったことは公表していない
幸いにもイェナニの怪我は軽いものだったし宿舎で休養を取ったのも数日だけ、ﾋｮﾝが単独で怪我したことになっている


事務所への批判なら複数で対応できても個人に向けられた非難は1人に大きなストレスがかかってしまう。ファンがイェナニを傷付けるなんて思いたくないけどそれでも心無い人がいないとは言い切れないから、そう言ったﾋｮﾝは大人の顔をしていた


何より変に勘ぐられて自分の怪我を弟のせいにされるのがﾋｮﾝは嫌だったんだ

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