マンネは寂しいお年頃 ページ5
Side Sefun
昔より格段に大人になった俺でもやっぱり時々無性に寂しくなる時がある
ヒョンしかいない俺にとって甘えやすい環境ではあるものの皆忙しいし俺ばっかに構ってられない、そりゃ昔よりかは遠慮するよね?
ヒョン達は皆俺のこと大好きだし言えば何時でも相手してくれるけどもう大人だから、空気も読めるし我慢だってできる…でもその我慢はたった1人、このヒョンの前だとどうしても出来なくなるのです
Se「…Aヒョン?」
『…なぁに、フニ』
柔らかく響く彼の声に名前を呼ばれると、俺はいつも無性に泣きたくなっちゃうんだ
Se「ヒョンお帰りなさい、お疲れ様」
『ただいま…もう遅いのに、起きてたの?』
Se「…ヒョン待ってた」
『ん?何か用?』
Se「特には…ないけど」
『そう…一緒に寝ようか』
Se「うん!」
ベッドに凭れて本を読んでいたAヒョンはどんなに遅く訪ねても怒ったりしない
今日だって誰よりも遅い帰りだったのに…帰ってきてお風呂から上がった音を聞いて、タイミングを見計らって部屋に行っても勝手に待っていた俺を叱りもせず撫でてくれる
Se「今日は撮影?」
『うん、ちょっと、長引いちゃってね』
Se「そっかぁ…最近お休み無いもんね、疲れてない?」
『フニもそうでしょ?おれは平気』
Se「俺はヒョンほど詰まってないもん、大丈夫」
『そう…最近頑張ってるんでしょ?偉いね』
Se「えへへ…そうかなぁ」
座ったままのヒョンの横にぴたりとくっついてすり寄ると肩を抱き寄せられたから頭を預ける、上から響く彼の声は深夜静かに鳴る鐘の音みたいだ
Se「ヒョン、いつもごめんね」
『え、何で?』
Se「こんな遅く…疲れてるってわかってるのに、…どうしてもヒョンに会いたくなるの」
ちょっとだけ気になってた…最近ヒョンとは擦れ違いばっかりで会えない時間が多かった、しょうがないとちゃんと割りきってたのに
でもやっぱりどうしても我慢出来なくて、ここ最近は彼が帰ってくる深夜に忍び込むことしばしば
ヒョンはいつも嫌な顔1つせず迎えてくれるけど…本当は迷惑なんじゃないかなって
皆で見る星の輝く夜は好きだけど、思考が暗く沈んでしまう今日みたいな独りの夜は好きじゃない
こんなこと聞いたって優しいヒョンが肯定する訳ないとわかってるのに聞いちゃう自分が嫌い
自然と下がっていた頭の上に彼の手が乗って優しく滑る
『…それのどこが悪いの?』
不思議そうな声色にそっと顔をあげるとヒョンは優しく笑ってた
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作者名:奏 | 作成日時:2017年9月7日 17時