Kaiとジョンインとにに ページ2
韓国を代表する事務所にて、ふらふらと歩く1人の影
すれ違う練習生と軽く挨拶を交わしながら時々その長身を屈めては練習室の窓を覗き、何かを探してるようにきょろりと瞳が動き回る
〜♪
「…ん?」
ふとどこからか漏れ聞こえてきた音楽に導かれるように、彼は細い廊下の奥に消えていった
Side Kai
Ki「…やっぱり」
予想道理の背中を見付けて俺は思わずにんまり笑った、するりと潜り込んだ小さな練習室に舞う彼はやっぱりいつ見ても美しい
目の離せない俺はそのまま壁にずるずると座り込んで、1人だけの贅沢なステージを黙ったまま楽しんだ
『…、はぁ…』
Ki「Aひょん」
『わ……ん、ジョンイナいたの?』
Ki「えへへ…見てた!」
躍り終わって電球が切れたみたいにふっと静かになった部屋、彼の側にそっと駆け寄ると後ろから抱き付いた
全然慌ててない声色で振り返った彼の瞳は一見冷たいほどに鋭いけど優しさと共にちらりと驚きの色が混ざってるの、俺はもうわかるんだ
くるりと振り返ったヒョンを見上げるとやわりと頭を撫でられて擽ったい、思わず目を細めるとほんのり空気に優しいオレンジが混ざった気がした
『…ん?ジョンイナ今日』
Ki「あ、マッサージの日だったんだけど…トレーナーさんが急に休んじゃって…」
『腰は?』
Ki「大丈夫、来週来てくれるって言ってたし!それよりヒョンのダンスは何用?」
『痛みは?…まさか練習しにきたの?』
Ki「痛くないよ!最近調子良いし…だから、その、ち、ちょっとだけ振りの確認を…」
『……』
俺の言葉に少しヒョンの瞳が尖った気がする…取り繕ってみてもヒョンは何やら考え込んだままだ
ちょっと前の練習で腰を痛めてしまった俺はもう癖になってしまってるとはいえ少しでも改善を計るべく定期的にマッサージを受けていた
今はカムバックを控えて少し長めのお休みを貰ったメンバー、殆どオフなんだけど俺は少しだけハラエティーに呼んで貰ったりして…その、やっぱりダンスマシーン担当なだけにさ…踊れって言われるじゃん?
疲労が溜まってたせいかちょっとなら良いだろうと軽く踊ったのがだめだったのか、昨日の収録で見事に痛み出した腰
翌日にはマッサージだからとメンバーにも内緒にしていたらまさかのドタキャン
→不貞腐れる
→もう痛くない気がするしちょっと躍りたい
→人のいない練習室を捜し求める
→あれ?Aヒョンの気配…?
→部屋に吸い寄せられる←今ココ
…みたいなね
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作者名:奏 | 作成日時:2017年9月7日 17時