19皿 ページ19
「終了ー！」
審査終了を知らせる声がかかり、周りの人たちはみんな一喜一憂している。
そんな中、無事にクリアすることができた私と伊武崎くんはお互いに労う声をかけ合っていた。
『思ったんだけどさ、伊武崎くんってなんかこう、クールだよね。』
「そうか？」
もっと喜んだらいいのに、とは思ったが自分も周りに比べてそこまで喜んでいるとは言えなかったので口に出すことはしなかった。
「そういえば助かった。お前の客がそのままこっちに流れてきてくれたからだいぶ楽にクリアできた。」
『そんなことないって。伊武崎くんならどの道余裕だったよ。』
審査中に少し伊武崎くんの料理をもらったが、本当に美味しかった。
だから伊武崎くんが言うようなことは一切ないのだ。
「それにしても、神楽坂ほんとうにすごかったな。それ、合計何食いってるんだ？」
『320食かな。うーん、えりなの近くにいると何とも思わないんだよねぇ。』
まぁありがとう、とせっかく褒めてもらったので苦笑いでお礼を言う。
私の卵を使った朝食メニューは、ざっくりと言えばプリンだ。
もちろんカラメルや焼き方、冷やし方など全ての行程に工夫をしていて、一目見ただけでは何かわからなかったかもしれない。
それでもドーム状に固められたプリンを皿に出して、頂に金箔を少し乗せたそれは、ホテルにふさわしい美しい見た目で、自然と客足が伸びた。
これでも一応神楽坂の食を引っ張っているのは、パティシエである自分の兄なので、その神楽坂が得意とする分野で恥をかくわけにはいかない。
そんなことを思いつつ、お互いの料理の話をしていると、それを打ち砕くようにアナウンスが響く。
ひと段落したと思ったけど忘れてた、まだ朝なんだったっけ…
『休憩時間少なすぎ、クソかよ鬼だ。』
「結構しんどいな…」
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水愛(プロフ) - Ｒ!Ｎさん» コメントありがとうございます！これからも頑張っていくので、よろしくお願いします！ (2019年10月22日 7時) (
レス) id: b9ec477e49 (このIDを非表示/違反報告)
Ｒ!Ｎ(プロフ) - とても面白いです！頑張ってください！ (2019年10月21日 23時) (レス) id: 5067a2983b (このIDを非表示/違反報告)
水愛(プロフ) - チョコ味噌スープさん» ありがとうございます！コメントもらえてすごく嬉しいです。これからも頑張っていくので、よろしくお願いします！ (2019年10月19日 23時) (レス) id: b9ec477e49 (このIDを非表示/違反報告)
チョコ味噌スープ - 初感想頂きました！！頑張ってください！応援してまぁす！ (2019年10月19日 22時) (レス) id: 956f84dad7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：水愛 | 作成日時：2019年8月13日 16時
