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「そうですね、わかりました。」
案外すんなりと要求を呑んでくれたことに少し驚きつつ、お礼を言う。
何人かの国連軍の人が、みんなを連れて行ってくれた。
もちろん、おやすみとかの挨拶も忘れない。
『すみません、気を遣ってもらって。』
「いえ。あの様子だと こちらもやりにくいところがあったので、お互い様です。」
実はさっきの疲れているだろうから、という理由も もちろんあるのだが、他のメンバーは軍について詳しいわけではない。
あまりいいことばかりではないので、伝える情報は私が厳選していたのだ。
それなのに、今ここで話し出しては色々とバレてしまう。
それでは私の今までの努力が無駄になってしまう上に、余計なことにまで巻き込んでしまうかもしれない。
私はそれも嫌だったのでみんなには席を外してもらいたかった。
それは軍の方にとっても同じで、結局は情報が広まりすぎるのは防ぎたいのだ。
「それでは、改めて色々と聞かせてもらいますね。」
この言葉を合図に何人かの人が部屋を出て行った。
残ったのは男性3人と女性1人。
4人とも偉い人っていうオーラがある。
基本的には女性の方が話を進めてくれるそうだ。
「まずは、あなた個人のことについて知りたいの。
如月Aちゃん。あなた 日本人よね、どうしてこの国に?」
あ、そういえば…。
なんかもう 馴染みすぎて自分の国籍を忘れかけてた。でも 日本語忘れてないよ、奇跡。
とりあえず質問に答えるべく、この国に来た経緯を軽く話した。
父の会社名を言えば一発だった。
ちなみに父が務めていた会社は破産したらしい。
……ざまあみやがれ。
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水愛(プロフ) - 白の悪魔さん» ありがとうございます!もうすごく嬉しいです!これからまた頑張っていくので、よろしくお願いします! (2018年4月2日 17時) (レス) id: b9ec477e49 (このIDを非表示/違反報告)
白の悪魔(プロフ) - とてもステキな作品だと思い、評価を満点にさせてもらいました。お気に入り作者に登録させて頂きます。これからも頑張って下さい。 (2018年3月20日 0時) (レス) id: 468f3e0f33 (このIDを非表示/違反報告)
水愛(プロフ) - ようね。さん» そう言ってもらえると嬉しいです、ありがとうございます!これからもよろしくお願いします! (2018年1月12日 15時) (レス) id: b9ec477e49 (このIDを非表示/違反報告)
ようね。(プロフ) - これからも応援してます! (2018年1月11日 23時) (レス) id: 6cd0983997 (このIDを非表示/違反報告)
ようね。(プロフ) - とても面白かったです!好みドンピシャでした! (2018年1月11日 23時) (レス) id: 6cd0983997 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:水愛 | 作成日時:2017年12月31日 19時