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貴女の笑顔をこの手で *門田ヒロミ ページ15

「素直でなくても貴方は」の続き




平日の午後、働いているカフェの定休日だったため、のんびりとお買い物。
買いたいものも買えて、そろそろ家に帰ろうとしたときだった。鼓膜を破るような大きな音を立てて、目の前に鉄骨が落ちてきたのだ。

歩くのが少し早ければ、店を出るのが少し早ければ、私はこの世にいることはできなくなっていたのだろう。


「離れなきゃ」


なんとなく、そんな気がしていた。
後ろを振り返って走り出そうとしたとき、目の前に何かが落ちてきた。四肢はあるが、人ではない何か。
きっと、ニュースで聞く、デッドマンズだ。

それは、「これが門田ヒロミとやらの恋人か」と呟いている。
なぜそれを知っているのか分からなかったが、危険であることは察知した。しかし、背後には鉄骨。逃げ場がないことも、同時に理解した。

ドクドクと、鼓動が早まっていく。大丈夫、大丈夫、彼が来てくれるはずだから。
ジリジリと距離を詰め、私は背は鉄骨に当たる。もう、後ろには下がれない。


「…助けて、ヒロミ…!」

ヒロミ「Aからッ、離れろ!!!」


私の前に現れたのは、初めて見たけれど見慣れた人だった。
パッと見、人ではないのだが、たぶん仮面ライダー、というやつだろう。話を聞いたこともあるし。

その仮面ライダーは、いとも容易くデッドマンズを倒し、あとから現れたフェニックスの人たちを驚かせていた。
そしてすぐに変身を解き、彼らへの対応もそこそこに、私のほうへとやってきた。


ヒロミ「Aッ!!大丈夫か、怪我は?」

「ふ、ふふ、やっぱりヒロミだ」

ヒロミ「どこも痛くないのか?」

「うん、へーきへーき」


私の肩を掴んで、顔を歪めていた。今は安堵の表情を浮かべているが、余程心配をかけたのだろう。
するとそこへ、一人の隊員が近付いてきた。


大二「ヒロミさん、その人は…あ、妹さんですか?」
「はあ!?違うし!!?」

大二「うわっ、すみません!」


そう見えるほどにヒロミと年が離れているのは分かってる。街を歩いていても妹にしか見られないのも分かってる。
だから、だからこそ、その言葉はムカつく!

瞬時に反抗した私を見て、ヒロミは楽しそうに笑った。くぅ、私のコンプレックスだぞ!
私の心情を知ってか知らぬか、彼は私の肩を抱き寄せて一言告げる。


ヒロミ「俺の恋人だ」


その顔があまりにも幸せそうに微笑んでいるから、有り得ないという顔をしているそこのお前は、ヒロミに免じて許してやろう。

Do I know you? *ジオウ→←君には光が似合うから *フリオ



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悠夢(プロフ) - *桜もち。さん» ご感想ありがとうございます!お褒め頂けてとても嬉しいです……!応援の言葉までありがとうございます。自分なりに頑張りますね! (1月12日 17時) (レス) id: 5e7eb9f08a (このIDを非表示/違反報告)
*桜もち。(プロフ) - 初めまして…!主様の小説を初めて拝見させて頂きました!凄く読みやすくて素敵な文章だと思いました✨無理のないように更新頑張って下さい…! (1月10日 20時) (レス) @page44 id: fae296cbc1 (このIDを非表示/違反報告)
悠夢(プロフ) - 余白のむらさん» コメントありがとうございます!そう言っていただけると気持ちが楽になります…!早く帰って来れるように頑張りますね! (2022年2月6日 23時) (レス) id: 5e7eb9f08a (このIDを非表示/違反報告)
余白のむら(プロフ) - 私も他のジャンルに沼って小説がかけなくなることが多々あります……笑 悠夢さんが帰ってくるまで待っています! (2022年2月6日 21時) (レス) @page24 id: 3edb9aa810 (このIDを非表示/違反報告)
悠夢(プロフ) - 稜雅さん» 初めまして。ご感想とリクエスト、ありがとうございます!お楽しみいただけているようで良かったです!センさんのお話かしこまりました。 (2022年1月23日 10時) (レス) id: 5e7eb9f08a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:悠夢 | 作成日時:2021年12月19日 8時

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