短編集 (ページ8)

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ハローページ8

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「
それからと言うものの貴方の言動や行動に一喜一憂して貴方から名前を呼ばれる度に嬉しくとてつもなく好きになっていった。男子校でしたがこれまで男を好きになった事はありません。片思いをしている女の子はこんな気持ちなんだと実感しました｡

そして今です、この手紙読み貴方がどんな表情をするのか見られないのはとても悔しいです｡あまり感情が分からないと言われていますが表情はころころ変わるのでいろんな表情をしながら読むんだろうなぁと書いていて笑ってしまいました｡

読む前提になってしまいましたが御返事は必要ありません。この想いは手紙に乗せて心の奥底にある初恋の思い出と共に閉まっておきます。

敬具櫻井翔」

相変わらず下手くそな文字ででも一文字一文字丁寧に書かれていて何度も何度も書き直した跡がある翔くんの手紙が酒なんて一滴も飲んでないのにぼんやりと見えていてこれはきっと、涙のせいだ｡俺から溢れてる涙のせいで見えないのか｡

読んだ後無性に翔くんに会いたくなって涙も拭かずスマホとこの手紙を握り締めていて家に鍵なんて掛けずに飛び出してしまった｡飛びたした後タクシーを捕まえて行き先を伝える

その間に大野今から行く

と送るとすぐに
翔くんえ?家に来んの?珍しいねどうかした?

と返事が返ってきて大野翔くんにあいたくなった
翔くん分かった。鍵開けておくね。何で来るのか来たら教えてね

と会話をしている内に翔くん家にもう着いていて奇跡的にポケットの中に入っていたお金を出して走って翔くんの家まで行った

玄関の鍵を開けすぐにリビングに入っていくと
「あれ？早かったね。走ってきたの？コーヒー容れるからまぁ座って」

と案外綺麗なリビングのソファーに座った翔くんが話す｡その姿を見て何故か泣いてしまい「え！どうしたの」って駆け寄ってきてくれる翔くんを抱き締め、頭を撫でてやる。するとびっくりしたのか俺から「ちょっと大野さん…」と離れようとするので抱き締める力を少し強めながら

「翔くん、先に誤っとく手紙読んじゃったごめん」というと

はぁと深い溜息を付いた後「だから来たのか…」って少し悲しそうに呟いた｡抱き締めるのを辞めて肩を持って翔くんに目線を合わせながら

「翔くんこれは同情でも何でもないよ。俺は翔くんが好き｡だーいすき。俺の事すげぇって褒めてくれる翔くんもどんな翔くんも大好きだよ」

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