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１ 悲しい夜 ページ2
和 side
その日は、俺の中で最大に悲しい夜だった。
大切な人を亡くした。
誰が俺を裏切ったとしても、どんな時でも俺の味方でいてくれた母を亡くした。
悲しくて、悲しくて、たまらなかった。
その日あった大学の授業は全てサボった。
LINEには、相葉さんと潤くんからたくさんの通知が来ていた。
和「あー…」
ただ、当てもなく、ただ、歩いていた。
そのとき、ふと、いつもは目につかない路地が目に入った。
なんとなく、俺はその路地に入った。
真っ暗で何も見えなくて、終わりがあるのかどうかも分からない。
いよいよ引き返そうかと思ったとき、手に何かが当たった。
和「なんだ、これ。ドアノブ？」
ゆっくりとドアノブを回し、俺は、その扉を開けた。
正確に言うなら、開けてしまった。
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作者名：しょうの | 作成日時：2017年6月23日 21時
