【しゆん】Tipsy Action【騎士A】

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そんなおれの葛藤なんか露知らず。

俺にしがみついて、
胸元でまどろんでいるA。

綺麗にケアされた髪を撫でながら
時々掬って遊ぶ。

サラサラと流れる髪は、触っていて心地いい。


「寂しかったんだ？」

「うん」

「気付かんでごめんね」

「……」

「努力シマス」

「ん」

「でも寝る時はAもくっつくから、
　引き分けでしょ」

「だめ。寝る時以外もくっついて」


ｷﾞｭｯと俺の体に回していたAの腕に
微力な力が篭もる。


「ハイ(笑)」


酔ってると、いつもより素直になる。
というか、普段思っていることをこうして話してくれるのが可愛いとこだが、


──もう一段階ステップをふむと、
だいぶまずい…というよりか、やばいことになるのを
俺は知っている。


今はまだその片鱗は出ておらず、
なんならこのまま眠ってしまいそうなA。

髪を撫でられるのが気持ちいいのか、

とろん…と瞼が閉じてきていた。

よし、もう寝てしまえ。

そう思った矢先、


「…なぁんで、ちゅーしてくれないの」

「ん、ぁ？」


唐突すぎるAの発言に思わず変な声が出た。

え、いやいや。
カンペキ寝る流れだったじゃん。

理性保ってんのね？これでも。
必死なんですけど。

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