【しゆん】Tipsy Action【騎士A】

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必死に思考を整理しながら、
理性を抑えている俺に、


「ちゅう！」


ん！っと顔を出して、キスをしろと目をつぶっている。

えー、かわいい。

……今日。脳死みたいに可愛いしか言ってなくね？
でもかわいいし。


可愛く待っているAに、ちゅ、と軽くキスを落とす。


唇が離れると、閉じていたAの長いまつ毛が上がって、
ゆっくりと目が合う。


ﾌﾌｯと嬉しそうに笑うA。

そのまま、引かれ合うようにまた唇を重ねる。


まだキスの合間の呼吸になれていないAが
息継ぎできる様に時々離して、また重ねて。


上唇だけを啄んだり、
唇の端っこにキスしたり、
少しだけ遊びながら、繰り返す。


俺の胸元の服をｷﾞｭｯと掴んで
必死に応えようとするAに
愛おしさが溢れてたまらない。

ﾁｭとリップ音を残して離れると、
顔の距離は近いまま、Aが喋り出す。


「ねぇねぇしゆん。

　わたしってキス下手、だよね」


ん？？？


「だから……

　練習させて？」



──────？

思考がショートする。

電気が通ったかのようにパチパチと脳内が弾けて、
Aの提案がどうにも理解できなかった。


「ん、え、はぁ？」


とか間抜けな反応をしている間に、
Aは「よいしょ」と言いながら
俺を見下ろす体制になる。

そして、小さな手で俺の両頬を挟むと、
ニコッと可愛らしい笑顔を浮かべて、


「しゆんはなんにもしちゃダメだよ？」


なんとも悪魔的お願いをくだしてきた。

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