30 、過去編2 ( 一松 ) ページ31
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ガッ
不良4「っぐ…」
突然現れた彼女は、次々と不良共を倒していく
ただ、その目は、糞みたいな不良共を攻撃しているのには似つかわしくない、汚らわしいものを見るような、何処か怯えたような表情をしていた
ただ、俺が一番驚いているのは、
彼女が素手で倒している、という事だ
見た目からして高校生だろうか、いずれにせよこんなか細い女の子が、おそらく大学生くらいであろう男共を素手で、しかも一人で倒しているなんて、にわかに信じ難いことだと思う
ドッ
不良3「い"っ…」
不良2「っ…てめぇっ…」
しばらく呆然としていると、一人の不良が彼女に殴り掛かろうとしていた
一「…!っ…」
助けようとするも、足がすくんで動かない
また、殴られるのか、そんな事が頭をよぎる
駄目だな、こんなんじゃ…
そんな事を思っていると、
「…あの、大丈夫ですか?」
彼女がおれに話しかけ…っえ?!
話しかけられてる?!
というか不良は?!
あ、居なくなってる…
「あ、あの…」
心配そうな顔で俺に近付く彼女
おれ今絶対顔赤いな…///
さっきまでのネガティブな感情は何処かに行き、目の前の彼女の事で頭がいっぱいになった
な、何か言わねばっ…!
一「…あ、す、スイマセンね、価値のないゴミなんて、見捨ててくれて良かったのに…」
ああああああ何言ってるんだ俺えええええ
何故素直にお礼が言えないんだああああああ
「……」
ほら、彼女も黙って…「‥ゴミじゃ、ないですよ」 一「え…」
「‥人は人です。価値のない人なんて、いませんよ」
「それに…私が助けたくて助けたんです。困っている人を、見捨てるなんて出来ませんから」
そう言って彼女はにっこり微笑んだ
その笑顔は、とても綺麗だった
「それではっ…(ペコッ」
一「あ…」
そう言って、彼女は夜道にふけていった
一「…お礼、言えなかったな」
俺は何処までクズなんだろうか
名前も、何も知らない、君の事
せめてお礼をしようと、せめて名前だけでも聞こうと、そう思った
.
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…そして俺は、彼女を尾行するようになったのである
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美瑠(プロフ) - カズサさん» ありがとうございます!ストーカーって怖いですよね…その様な気持ちになって頂けたらこちらとしてもとても嬉しいです!こちらこそありがとうございます! (2017年1月5日 17時) (レス) id: ea0e0992e5 (このIDを非表示/違反報告)
カズサ - とても面白かったです!私もストーカーされたことありまして...。でもこの小説読んで嫌な気持ちが少し軽くなりました笑ありがとうございます。 (2017年1月4日 14時) (レス) id: 17c4b817b8 (このIDを非表示/違反報告)
美瑠(プロフ) - BloodyMaryさん» さんくす〆(・ω・o) (2016年8月31日 18時) (レス) id: ea0e0992e5 (このIDを非表示/違反報告)
BloodyMary(プロフ) - 耳攻めのところが最高です(*`ω´)b (2016年8月31日 18時) (レス) id: dad9c855f6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:美瑠 | 作成日時:2016年8月27日 14時