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「まあ、気をつけていれば被害にはあいませんし、大丈夫ですよ〜」
まあ、今は曹長さんがいますしね。
心強いです!
私は、眼鏡をかけ直しました。
…手軽に変装ができる腕輪とか、ないですかね?
例えば、ボタン1つで変装ができるブレスレット…とか…
…まあ、さすがにありませんよね…
そんなことを思っていると、上からピンクの髪の方が降りてきました。
ツインテールにピンクの髪…見かけたことがないので、多分上級生でしょうか?
つまり…日向くんの、お姉さん?
でも、違う可能性もありますよね…えっと…
目を泳がせていると、ツインテさんは、慌てた様子で自己紹介をしてくれました。
「あら、アナタってもしかして…冬樹が言っていた神田さん?私は冬樹の姉の夏美。よろしくね!」
「え、は、はい…よろしくお願いします…?」
え、知ってたんですか…?
日向くんが?話してた?
あ、西澤さんの友達…という感じで、話したんですかね?
西澤さんと日向くんの恋の成就のため、私と日向くんは、あまり話したことがありませんから。
日向くんのお姉さん…夏美さんは、ニコニコしながら、私を見てました。
日向くんと、交互に見ています。
…や、やましい事など、ありませんよ!?
お宅の弟さんに、やましい事など一切…!
「へー、ふーん、そっかー…ついに、冬樹にも春が…」
「ちょっ、姉ちゃん!からかわないでよ!」
「はいはい、わかってるわよ」
「えっ、と…あの…」
「ん?なあに?優華ちゃん」
ゆ、優華ちゃん!?
この人…とても友好的です…
え、疑わないんですか!?初めて知りました…
…って、そういうことじゃないです!早く、家に帰らなければ…!
私は、話しを切り出しました。
「あ、の、すみません…私、もうそろそろ、家に帰らないといけないので…ここらで、お暇させていただきます…」
「あ、本当だ…暗いわね…冬樹、送っていきなさい」
え…家がバレたら、困るんですが…
でも、善意で言ってくれてるんですよね…断れません…
日向くんなら、いいよって言いそうですし…
「わかった。途中まで送っていくよ」
やっぱりそうですよねわかってました!!
うう…とりあえず、中間地点でこの近くだからいいって言っておきましょう…
それなら…バレないはずです…
「冬樹がいるなら大丈夫よね。優華ちゃん、また来てね。いつでも、歓迎するわ」
「…はい!いつか、また、お邪魔させていただきます!」
私は、日向家を出ました。
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