検索窓
今日:8 hit、昨日:11 hit、合計:67,944 hit

彼奴を微妙に知った日。 by中原中也 ページ34

中原side

江「言わないと思うけどねェー」

彼奴のセリフから、何も読み取れなかった俺は、馬鹿だ。

彼の自室で本を読みながら当然のように「秘密だよ?」といってきた彼奴に、

初めて上司命令という権限を使った…筈なのだが。


貴「……(怒)。」

静かな怒りの笑顔と、無言で返された、

それはもう、

首領が、命令違反者に向ける笑顔に似ていて。

俺がそんな目線を首領から受けることは無いと密かに思っていたことも相まって、

冷や汗が背をつたうどころの騒ぎじゃなかった。

足が竦む。

異能が使えない状況で、幾つかの拳銃を喉元に押し当てられているより恐ろしい。

小さな脅威が集まっているような怖さではなく、

其れだけで存在感を示すような、そうだ。

視えないナイフを喉元に当てられる気分とはよくいったものだ。

鳥肌がたった。太宰に対する嫌悪感で立つものではなく、だ。


彼奴、Aは、静かに本を閉じ、椅子を引いて、此方に来るそぶりを見せた。

その瞬間、俺の足は、本来の役割(?)を果たし始めた。

即ち、俺の取った行動とは。

生まれたてのように震える足を叱咤し、

全力で、異能も出来る限り使って、

猛スピードで彼奴の部屋を出て、

隣の俺の部屋に滑り込み、施錠し、扉に寄り掛かった。



この時ほど、彼奴を首領の弟だと思ったことは無い。

彼奴は緩くて優しい奴だと勝手に思っていた。


…、変わらねェじゃねェか!



その後、何事も無かったようにエリス嬢と遊んでやる彼奴を見て、

俺は又もや軽い恐怖を覚えたのだった。

意外と真面目に告ってた。→←君もまだまだだねェ by江戸川乱歩


ラッキーアイテム

革ベルト

ラッキーカラー

あずきいろ


目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (50 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
109人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

泡ヶ塚 - 晋陽さん» 笑っていろんなことを教えてくれそうな感じです、よく分からないけれど。誤字などがあったら教えて下さい! (2017年9月30日 10時) (レス) id: 0b460ba944 (このIDを非表示/違反報告)
晋陽 - 泡ヶ塚さん» 大人の余裕とは....← (2017年9月7日 22時) (レス) id: 8ef45f8c23 (このIDを非表示/違反報告)
泡ヶ塚 - 否、でも晋陽さん私より年上ですよね!?大人の余裕が感じられます!なのでタメ語は控えさせていただきたいのですが… (2017年6月8日 1時) (レス) id: 0b460ba944 (このIDを非表示/違反報告)
晋陽 - しんようですよ〜笑タメ語でOKです (2017年6月7日 19時) (レス) id: 698e01f38a (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - フオォォォッ!!?(゚∀゚)← めっちゃ続き気になるうぅぅぅぅぅぅuゴフォェッ!?(中也と夢主から殴られました)← (2017年6月4日 20時) (携帯から) (レス) id: 7096e0dc28 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:泡ヶ塚 | 作成日時:2017年2月27日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。