先生との恋 (ページ10)

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気づかなかった

西「一緒に走る友達もいないのか。悲しいな」

『余計なお世話です』

西「俺が走ってやるよ一緒に」

『結構です。』

ギュｯ

『ちょっとｯ』

西「手繋いどけば同じペースだろ」

『走りにくいです』

西「なんでそんな冷たいんだよ」

振りほどこうとする私と、必死に手を握る先生

『こんなの誰かに見られたら大変ですよ』

西「平気だって、俺嘘上手いからー」

『そんな問題じゃ…』

意地を張ってた私だけど、本当はやっぱり寂しくて

そんな私の心を埋めてくれた気がした。

西「ほいほい、ペース上げるぞー」

『きついです先生…ｯ』

西「あ」

『？』

先生の見る方向には、ガードレールに寄りかかってたっていた生徒がいた

スｯ

先生は握っていた手をすっと離した

西「こんなとこで何してんのー？」

秀「休憩っす」

『秀太くん』

西「お前も1人か」

西「周りの奴らとつるまねぇの？」

秀「周りから騒がれるの嫌だから」

西「なんで、かっこいいって騒がれるのは最高じゃね？」

『先生、』

秀「俺は普通に生活したいし、普通にみんなと話したい。」

西「話したいんだな」

秀「だけど、女子は騒ぐし、男子からは俺、嫌われてるし」

西「別に嫌われてはねぇと思うけど」

秀「見ててわかるだろ、俺に対しての態度だけ、違うんだ。嫌いだって目してる。」

『秀太くん…』

人気者はこんなにも辛い思いしてるんだ。

西「俺が見てる限りさ、お前全然良い奴だし、普通じゃん。」

『普通って…』

西「お前らしくいればいいんだよ。そのまま。」

西「今日からは壁作んないでさ、オープンで」

西「そしたら、友達なんてすぐできるって」

西「お前良い奴だもん、みんなのこと嫌ってるわけでも無さそうだし」

秀「嫌いじゃない。みんないい人だし」

西「それなら大丈夫だって」

先生は、ずるい。