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「私はね、この世界の人間じゃないんだ」
「……はァ?」
「…多分、タイムトラベルでもしちゃったんだと思う。私が住んでるのは江戸から二百年くらい後の、平成って時代なんだ」
「…どういうこった」
「それで、江戸時代ってのは歴史で勉強するんだけどね、こんなに発達してた記憶はないし、宇宙人がいたなんて歴史はない。ペリーって外国人がくるまで鎖国してたんだ。むしろ私たちの時代でも宇宙人なんていないよ。何もかもが、私たちの住む世界とは違うし、私の世界の歴史とも違う。だから、たんにタイムトラベルしただけじゃないんだと思うんだ」
「……つまりお前は、違う世界から来た…、ってことか?」
「そうなんだ。家にいたら急に倒れちゃって。そしたら、ここの神社にいた。そこで神楽にひろわれた」
「…なるほど!だから七つの玉を集めて願いを叶えて自分の世界に戻るってことか」
「なるほどじゃねーよ、どっから引っ張り出してんだよオメエ真面目に聞けや」
「……へいへい。っつーことは、パラレルワールド、ってことか?」
「そう、なのかなあ?宇宙人が来なければきっとこの世界は私たちの場合の江戸と同じだろうし、そうだと考えるのが妥当かもしれない」
「…だから何も知らなかったのか…」
「…なんで銀さんはパラレルワールドの話、すぐ信じてくれたの?」
「俺も一度、事故ったときにパラレルワールドとやらに迷い込んじまったことがあんだよ、」
「…へえ」
「で、それ以外にも、何かあんだろ?」
「……うん」
「あのね…、私がいた世界にも、あなたたちがいたんだよ」
「……は?」
「正確には別人なのかもしれないけどね、私は都立銀魂高校、ってとこに通ってる。
クラスメイトの親友には神楽っていうオレンジの髪に語尾にアルをつける女の子がいる。
学級委員長は志村新八。人間を掛けたメガネなんて呼ばれてる。私はぱっつぁんって呼んでる。
クラスの風紀委員の人達には委員長の近藤くん、副委員長には土方くんが、他に沖田、山崎くんが。近藤は普段、ぱっつぁんのお姉ちゃんの志村妙ことお妙のストーキングをしてる。沖田はいっつも土方くんに悪戯してる。
お妙は暴力的でダークマターを生産するのが得意だ。その友達には柳生九兵衛ってのがいて、眼帯をつけてて、一人称は僕だ。九ちゃんって呼ばれてる」
「…」
銀さんは何も言わなかった。
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ティアー(プロフ) - *天 神*さん» 閲覧ありがとうございます!更新スピードは遅いですが頑張りますのでどうぞよろしくお願いします! (2018年9月2日 20時) (レス) id: baa942cd57 (このIDを非表示/違反報告)
*天 神*(プロフ) - 初コメ失礼します。面白いです!文才がすごすぎです。更新楽しみにしてます、頑張ってください。 (2018年9月1日 0時) (レス) id: 537ce569f0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ティアー | 作成日時:2018年8月29日 12時