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自分の掌を見つめた。
あの日お姉ちゃんを救えなかった、あの人たちに振り払われた、細くて小さな掌だった。
私は無力だ。
無力で馬鹿で、夢ばっかり見てる私は、
何にも救えやしなかった。
……救いたかったの。
私の大好きな最愛のお姉ちゃんを
私を護っていなくなったお姉ちゃんを
かつて私を愛してくれたあの人たちを
…未だお姉ちゃんの呪縛に囚われる、
私のたった二人のお母さんとお父さんを
…何も出来なかった、
ただ愛を乞うだけの無力な私を
救ってあげたかったの。
だけど
私にはできなかった。
無力な私の掌なんて、
誰にも届きやしなかった。
お父さんとお母さんを、
未だボロボロで嘔吐いている私を
……無力な私で、救いたいけど。
「ゆき…、私、もうダメかもしんない。
もう立ち上がれないよ。
やっと、やっと、殺せんせーや赤羽くんやゆきに助けてもらえたのに…、それでも幸せにはなれなかった。
どんだけ逃げても、どんだけ忘れようとしても、逃げられなかった、忘れられなかった。
……おかしいよね、
きっと私の人生を歪めたのはあの人たちなのに、まだ私、あの人たちを必要としてるんだもの」
自分を愛せなかった
幸せにもなれなかった
こんな私に、お姉ちゃんとの約束なんて、守れるはずもなかった
幸せにはなれない
なら
せめて
泪だけは拭いて、立ち上がりたかった
ねえお母さん、お父さん
いつまで私を苦しめるの
あなたたちは私の事なんてとうに忘れたのでしょう
…なら私にも忘れさせてよ
「……A」
「ねえゆき、知ってる？
……人間の幸せとやらの中で、一番を占めるのは、親に愛されて育った記憶なんだって。
…なんて、救われない話」
ゆき、助けて
なんて。
彼女には、私を救えない
そう知っているのに、
やっぱり手を伸ばしてしまう。
だから、私はゆきまで傷つけてしまうのだ。
.
続く (更新停止中)
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ラムネ - 泣けるし、面白いし、めっちゃ書き方上手だし、最高！投稿頑張ってください！ (2022年5月28日 22時) (
レス) @page24 id: 4774474826 (このIDを非表示/違反報告)
ティアー(プロフ) - ライカさん» ありがとうございます！相変わらず亀更新では御座いますがなるべく更新早めにできるよう努めてまいります！ (2017年9月28日 23時) (レス) id: baa942cd57 (このIDを非表示/違反報告)
ライカ - すんごくおもしろかったです！更新楽しみにしてます (2017年9月28日 17時) (レス) id: 7c63adecef (このIDを非表示/違反報告)
ティアー(プロフ) - ミルミさん» ありがとうございます！ (2017年9月23日 20時) (レス) id: baa942cd57 (このIDを非表示/違反報告)
ミルミ - ティアーさん» わかりました。 私の作品の題名は、[暗殺教室] 吸血鬼の少女と暗殺生活!?と言います。←私の作品は、この物語だけです。 是非、読みに来てくださいね! ^^* (2017年9月17日 14時) (レス) id: 76272ba197 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ティアー | 作成日時：2017年8月23日 0時
