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「ユキ……おはよう」
傘を深く差しすぎたせいで、
鞄は雨に晒されて濡れてしまった。
……教科書が濡れてないだけマシか。
「おう、A。
昨日大丈夫だったか?」
「うん!全然へーき。
ちょっと体調悪くてさ〜」
へへ、と笑うわたし。
私はおどけたように言った筈で。
心配させるつもりなんてなかったのに。
……なのに。
ユキは、哀しそうに私の目を見て、
「ごめん」と呟いた。
……わからなかった。
ユキが、何に対して謝っているのかも。
私のなにが。こんなにも彼女を。
……哀しそうにさせているのかも。
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不自然な沈黙にいたたまれなくなって、
私はそっと目を逸らした。
「……じゃ、じゃあ私、
あっちで本読んでるから……」
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ほとばしる熱。
雨音は、こどもたちの喧騒に紛れて
消えてしまった。
……空を包む曇天は、わたしを嗤うのに。
だぁれも、私なんか見てない。
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ティアー(プロフ) - 怜希さん» ありがとうございます!私的にも終わりはハッキリさせたいな…と思っておりますので、これからもどうぞ宜しくお願いします…! (2017年11月29日 21時) (レス) id: baa942cd57 (このIDを非表示/違反報告)
怜希(プロフ) - 初めまして、怜希です。とても切なくて、涙が出てしまいました。主人公の失恋と主人公の昔出会った男の子との展開、恋物語を楽しみにしています。失恋ですけど、ハッピーエンドになる事を祈ります (2017年11月28日 23時) (レス) id: a102b15976 (このIDを非表示/違反報告)
ティアー(プロフ) - ran ranさん» ありがとうございます!更新頑張ります! (2017年9月30日 11時) (レス) id: baa942cd57 (このIDを非表示/違反報告)
ran ran(プロフ) - 読んでいてとても切なくて、どんどんこの物語に引き込まれていきました。綺麗でとても感動しました。これからも更新を頑張ってください。応援しています! (2017年9月26日 14時) (レス) id: a9500efc22 (このIDを非表示/違反報告)
ティアー(プロフ) - cherrycherryさん» 貴重なご意見ありがとうございます!これからはそのように心がけていこうと存じ上げます。これからもこの作品をよろしくお願い致します! (2017年9月12日 13時) (レス) id: baa942cd57 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ティアー | 作成日時:2017年8月14日 21時