優しげな笑顔が ページ16
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「あ…かばね…くん」
赤に染まった手を、ひたりと背中に隠した。
「起きたんだ。具合、どう？」
ふわりと微笑む彼。手には、イチゴ煮オレが。
…不思議。赤は、どうしても。死、を連想してしまって苦手だったのに。
彼の赤は、何だか落ち着くのだ。
…まるで夕陽みたいな。
「…大分、よくなったよ」
「…そっか。もうあんなことしちゃダメだよ」
真っ直ぐな、
真っ直ぐな
綺麗な琥珀色のその瞳が、
痛い
痛い
いた、い。
「…うん」
「じゃ、俺部屋に戻るねー」
「ばいばい」
廊下の向こう側に消えた彼。
その背中に。
私の手はきっと、届かないんだろう。
どれだけ追いかけても。
所詮は。
私の何歩も先をゆく彼は、私を、待ってなどくれないのだから。
手を洗って、外に出た。
上を見上げれば、
綺麗な、
あまりにも綺麗な星空が、今日も変わらず広がっているの。
滲んだ星。
私の手は、届かない。
心地のよい夜風が、私の頬を撫でるのだ。
降る星が、私のもとに、落ちてくればいいのに。
…三日月じゃ、暗くて何にも見えやしないの。
太陽の光が、欲しかった。
私の行き先を、
誰か、示して。
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ティアー(プロフ) - ルチアさん» 更新遅れて申し訳ございません！ (2017年9月18日 23時) (
レス) id: baa942cd57 (このIDを非表示/違反報告)
ルチア - 更新お願いします (2017年9月18日 23時) (レス) id: 8de61f2c67 (このIDを非表示/違反報告)
ほのか(プロフ) - kobasakuさん» ありがとうございます！更新頑張ります！！ (2017年8月13日 22時) (レス) id: baa942cd57 (このIDを非表示/違反報告)
kobasaku(プロフ) - めっちゃ続き気になります！！更新頑張って下さい！！ (2017年8月13日 22時) (レス) id: f4746d4b2e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ティアー | 作成日時：2017年8月9日 23時
