夜柱は悲しく輝く2

番外編〜霞と夜〜 ページ47

貴方side
今日は珍しく任務は休み。入れ違いで最近できた私の…恋人が任務に出るらしい。

貴「気をつけてね」

行ってくると言って私を優しく抱きしめてくれた彼が離れて、小さくなっていく。
消えるまで見送って屋敷に戻ろうとしたとき、

？「ほんと、見せつけてくれるよね」

この冷めた声…

貴「むーくん…？」

私の目の前にふわりと降り立ち、静かにこっちを見つめてくる。

無「Aも休みなの？」

貴「うん…むーくんも？」

無「僕も休みだよ。たまたま来たらさっきの見ちゃったんだよ」

貴「…///」

恥ずかしすぎて顔が赤くなる。

無「まあ、お似合いでいいんじゃない？噂に聞いてた通りのバカップルって感じで。」

貴「そんな言い方しなくても…」

無「嘘だよ。Aが幸せならそれでいい」

貴「ありがとう…そうだ、寒いでしょ？お茶入れてくるから中で待ってて」

無「気を遣わなくていいよ」

貴「明日休みなんでしょ？せっかくなんだし私の話し相手になってよ」

無「いいけど…彼に怒られないの？」

貴「大丈夫。むーくんは特別だから」

無「…ふーん…」

Aが屋敷に入っていったのを見届けて、

無「…君が幸せなら、それでいい…だってさ。




　 なにそれ、かっこわるいなぁ……。」

ぼそりと呟いた声は、きれいな星空に吸い込まれていった。

そして静かに無一郎は屋敷へと向かった。

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