満月 ページ34
炭治郎Side
鬼からの凄まじい殺気が溢れた。
でも俺達はさっきまでの疲労とケガでまともに戦えそうにない。
そうなれば後は、Aだけ。
貴「…今度こそはあなたを…殺す。」
鬼「そっかそっか、なかなかしぶといね！食べがいがあるよ♪」
し「A」
貴「…？」
し「今のあなたでは倒せない。でも勝てる。私達を信じてください。」
貴「…言われなくても、信じてるよ」
Aは刀を鞘に収めて、両手を合わせて目を瞑った。
善「もしかして今日って…」
みんなで空を見上げると、そこには神秘的に輝く満月があった。
ざわざわと木々が揺れる。
貴「…」
今までにないくらいに透き通った匂いがした。まるで濁りのない水の中。
貴「…輝く満月、流れる星、秘めたる神秘の力。…美しき夜空に願いを」
柔らかい光をまとい、その光はAの中に吸い込まれるようにすうっと消えていった。
静寂が訪れる。
鬼「あのときと同じ技だね？あのとき君は想像の世界にいたからどれだけ斬っても僕は殺せなかったけど、今日はもしかしたら殺せるかもね」
善「炭治郎」
炭「どうした？善逸」
善「Aちゃんの音が変わったんだけど…すごく、怒ってる。」
集中して匂いを探ると、鬼の殺気に混じって確かに、Aの匂いがした。だけど、
炭「ほんとだ…今までにないくらい禍々しい匂いだ…」
ゆっくりとAが目を開けると、いつも優しく微笑んでいる瞳の中に、星が浮かび上がっていた。淡く光を放っていてる。
しかし、自我を失うというのは本当のようで、俺達には見向きもせず鬼を見つめている。
その瞬間、目にもとまらぬ速さでAは鬼に斬りかかった。
善「はやっ…！！」
伊「何だあいつ!今までより断然はえーじゃねえか！！」
し「…みなさん、聞いてください」
神妙な面持ちで、しのぶさんは喋り始めた。
し「彼女は今、自我を失っています。あの鬼は間もなく彼女に頸を斬られるでしょう。しかし、それでは彼女は止まりません」
炭「止める方法はあるんですか…？」
し「わかりません…しかし、次はこの場にいる私達に斬りかかってくると思われます。そのため、私達で彼女を取り戻さなければなりません」
善「Aちゃんと戦うなんてできないよ！！」
し「戦わなければ死にますよ？…私はもう、あの子を傷つけたくありません」
炭「わかりました！！頑張ります！！」
善逸と伊之助も、頷いてくれた。
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さき(プロフ) - 言ノ葉さん» 確かにそうですね…！ありがとうございます！！ (2019年9月13日 16時) (
レス) id: b66acd21cf (このIDを非表示/違反報告)
言ノ葉(プロフ) - タグの｢オリジナル｣も消した方がいいと思います…… (2019年9月12日 21時) (レス) id: 50b948882d (このIDを非表示/違反報告)
さき(プロフ) - 寒波さん» 外すの忘れていました…！大変失礼いたしました！！教えて頂きありがとうございます！！ (2019年9月3日 13時) (レス) id: b66acd21cf (このIDを非表示/違反報告)
寒波(プロフ) - オリジナルフラグをちゃんと外して下さい (2019年9月3日 12時) (レス) id: fca7c03b31 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さき | 作成日時：2019年9月3日 11時
