許さない ページ21
炭治郎Side
鬼を倒した後に降った雨は強くなり、自然と家の火災は収まった。
土砂降りの中、鬼が消えるのを全員で見守っていた。
善「火の血鬼術を使うのに火が怖いって、何だったんだろうね」
炭「ああ、そんな鬼は初めてだ」
ふと前にいるAを見ると、肩を震わせている。そして語りだす
貴「大昔、この辺を統治していた大名がいた。
何事もなく平和に暮らしていたけれど、ある年に飢饉が訪れて村人は飢えていた。
そこで村人を救わんと大名の長女、名を華という姫君が城の蓄えを村人に配給した。
しかしその優しさが仇となり、もっと寄越せ、俺達の育てた物を返せと飢えた村人の怒りで、反逆が起きて…
その城は焼け落ちたそうよ。その時、城の者は抵抗せず、焼ける城の中で静かに死を待ったのだとか」
炭「まさか…その姫がさっきの…」
貴「ただの憶測に過ぎないけれど、辻褄の合う話ね」
善「だから火を怖がって…」
貴「無理もない話よ、姫なんて大層な名前だけど15にも満たない子供。さぞ怖かったでしょうね…なのにそれを、利用して…鬼にして…」
炭「A…？」
一瞬、とても不安になるような匂いがしたから、思わず名前を呼んでしまった。
貴「あ…ごめん、喋り過ぎちゃった…」
炭「詳しいんだな、歴史」
貴「いいえ、誰かから聞いた話よ」
悲しげにこちらに微笑みを向ける。
善「あ、ほら！みんなびしょびしょ！帰らないと風邪引いちゃうよ！Aちゃんも早く止血しないとだし！！」
確かに今も土砂降り、空は一面灰色で止みそうもない。
炭「そうだな！よし！村の人達を呼び戻して、俺達は帰ろう！」
貴「…そうね」
前を俺達が歩くと、元気なさげにAはついてくる
貴「…許さない」
そう呟いたのを、善逸は聞いていた。
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さき(プロフ) - 言ノ葉さん» 確かにそうですね…！ありがとうございます！！ (2019年9月13日 16時) (
レス) id: b66acd21cf (このIDを非表示/違反報告)
言ノ葉(プロフ) - タグの｢オリジナル｣も消した方がいいと思います…… (2019年9月12日 21時) (レス) id: 50b948882d (このIDを非表示/違反報告)
さき(プロフ) - 寒波さん» 外すの忘れていました…！大変失礼いたしました！！教えて頂きありがとうございます！！ (2019年9月3日 13時) (レス) id: b66acd21cf (このIDを非表示/違反報告)
寒波(プロフ) - オリジナルフラグをちゃんと外して下さい (2019年9月3日 12時) (レス) id: fca7c03b31 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さき | 作成日時：2019年9月3日 11時
