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#11 ページ12

あなたside

「あの、あか...」

「沖矢昴です」

ニッコリと笑う沖矢さん。

うっさんくさ〜!すご〜い!

話もとりあえず?まとまり、緊張感が若干和らいだところで、私は沖矢さんに話しかけた。

「私、これからどのように振る舞うのが正解ですか...?」

特に、安室さんの前で。

そう言うと沖矢さんも困ったように眉間に皺を寄せた。

「彼とは対立したくない、というのが本音ですね。だから貴女には申し訳ないが、最初の設定を通すべきでしょう」

にっこり。と効果音が付きそうなほどの笑顔。

本気です!?!?!?荷が重い!!!!!

騙す相手が相手だ。

下手なことはできない。

「できるかぎりがんばります...」

思わず尻すぼみになる声に、コナンくんが無理はしないでねと慰めてくれる。

「僕も今の段階で安室さんと対立関係になることは避けたいな。でも、お姉さんが沖矢さんの関係者と知ったら、安室さんは間違いなく接触してくる」

青い、聡明な瞳が私を見つめる。

「お姉さんは、本当に僕達の味方?」

きっと、これが最後の確認だ。

状況を判断するための、最後の確認。

「私は、」

真っ直ぐに、その瞳を見つめ返す。

「私は、私の味方です。私のために、あなた達の味方になります」

答えにならない答え。

でもこれが答えだ。

私は私のために。

きっとそれが最善になると信じてる。

「いい目をする...」

沖矢さんが薄く微笑む。

微かに開いた瞳が楽しげに揺れた。

「確かな意思が貴女にあるのなら大丈夫でしょう。なぁ、ボウヤ?」

「...そうだね。心配はいらないみたいだ。改めて、これからよろしくね、お姉さん」

差し出された右手を取ればもう戻ることはできない。

帰るために。

私はその手を握りしめた。

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設定タグ:名探偵コナン , 赤井秀一 , 安室透   
作品ジャンル:アニメ
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作者名: | 作成日時:2018年3月18日 0時

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