第48話 計画始動 ページ49
三羽鴉が戦いに出てから、しばらくは動かなかった。
いや、兄さんが行くなと行ったのだ。
兄さんのすぐ近くに居て、様子を伺う。なぜ動かそうとしないのか。
ヴィダルダスが、ルーシィとジュビアに負けた瞬間だった。
「A、行け。」
指示された。まずは2人の元へ。
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そこにたどり着いたとき、ルーシィとジュビアは力を使い果たして自由に動けない様子だった。
私の近づく足跡に絶望したような顔になったが、その正体が私だと知って安心した顔になる。
だが、私がここにいる理由がわからない様子だった。
「え、A…?」
「ルーシィ・ハートフィリアとファントムのジュビア・ロクサーだね。」
「なんでここにいるの?」
「簡単なことだよ。私は紋章を消した。そしてこのゲームの4人目。そういえば分かるかな?」
私の言ったことを信じられない様子の2人。私がジェラールの味方だという事を意味するのだ。
しかし、時間をかけるわけにはいかない。
手早く2人を気絶させ、塔の壁を突き破って外に投げ捨てる。
下は海だから命を落とすことはない。
これから、私の計画を開始する。みんなを救う。妖精の尻尾は私が守る。
そう思って動き出そうとした私の元に、ウォーリーとミリアーナがやってきた。
「あなた達は裏切り者ね。私はA・ラメトリア。このゲームの4人目。悪いけど、あなた達に構ってる暇はない。」
そう言って、2人に天体竜の咆哮を放ち、ルーシィ達と同じ穴から突き落とす。
梟の元にはハッピーが居る。きっと逃げ切ることができる。
既にエルザは斑鳩を倒してしまっている気がする。
そうと決まれば、行く先はジェラールのところ一択だ。
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私がジェラールの元に帰ってきた時、そこにはジェラール以外誰もいなかった。
ゲーム盤上の駒を弄って遊んでいる。
「兄さん。」
「どうして戻ってきた。」
「きっともうすぐエルザが来る。だから私が倒そうと思った。」
そういう私に満足したように近づいてくる。
すると、別の声がその場に響く。
「人の命で遊ぶのがそんなに楽しいか?」
エルザだ。
あぁ、動き出すのが遅かったな。そんなことを考えるが今更だ。
ジェラールに確認してエーテリオンが落ちることを知ったエルザは、ジェラールに言い放つ。
「それを聞いて安心した。10分貴様をここに足止めしておけば、全ての決着がつく!!!」
エーテリオンが落ちても命を落とすなんてことないのに。
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作者名:あざらし x他1人 | 作成日時:2018年9月20日 23時