[FAIRYTALE] 天体の滅竜魔道士 (ページ48)

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第47話計画ページ48

「でも、2つ分からないことがあるの。」

「なんだ？」

資料を用いて調べた情報を元に考えた。
Rシステムを完成させるには2つ足りないものがある。

「まず、27億イデアの魔力はどうやって集めるの？」

「ジークレイン。」

彼の口からは、私の想像を超える計画が語られた。
てっきり私はジークレインとジェラールは敵対していると思っていた。
しかし、2人は協力どころか、同一人物だった。

評議院に潜入しているジークレイン＿＿ジェラールの分身が、評議院が持つエーテリオンを放つように仕向ける。その魔力を吸収する、と言う事らしい。

「じゃあ、もう1つ。生贄はどうするの？」

「エルザに決まっているだろう。聖十大魔導に準じる肉体が必要だからな。
そして、エルザは今さっきこの塔についた。」

エルザが計画に含まれている事は想像できた。
しかし、ここまで計画に組み込まれているとは思わなかった。

「それが事実なら、きっとエルザは兄さんの息の根を止めようとする。」

私がそう言うと、エルザが逃げたと言う情報が入ってくる。教えてくれたのは、ヴィダルダスという男。そして、それを追ってナツ達がこの塔にたどり着いたことも。

突然笑い出すジェラール。
困惑するのは私だけでなく、ヴィダルダスもだった。
楽園のゲーム。
始まるらしい。殺し合いが。

「兄さん、私も参戦する。エルザに兄さんは殺させたくないから。」

ギルドの紋章を捨て、この場に来た理由。
私の予想と違うこともあったけど、私がやりたいことは変わらない。

「あぁ、頼りにしているぞ。A。」

～～～～～～～～

戦況を見守っていたジェラールが、動き出したのは、ナツがミリアーナと呼ばれる猫っ子とカクカクしたウォーリーの2人を倒した時だった。

塔の全体に聞こえるように魔法を展開した。

「ようこそ皆さん。楽園の塔へ。俺はジェラール。この塔の支配者だ。
互いの駒は揃った。そろそろ始めようじゃないか。楽園ゲームを。」

そして、楽園ゲームのルールを説明し始めるジェラール。
簡単にいえば、エルザを生贄にすることを防ぎたかったら、ジェラールの味方を倒してジェラールの元にたどり着けってこと。
そして、そのジェラールの味方の数は4人。

4人とは言われているが、どんな人物かは言われていない。
暗殺ギルド髑髏会の三羽鴉(トリニティレイブン)の3人。そして私。

エーテリオンが落ちた時は全員平等に命を落とす、というルール。
その通りにはならないが。