8人目は解釈違いです【BTS】

二十七話 ページ28

NJ「俺達を沢山のarmyが待ってる！全力を尽くすぞ！バン！」
全員「タン！」
日本でのライブツアーもこれが最後の一箇所…よしもとのすっちーとコラボしたりもしたけどほんとにあっという間だったー疲れたㅋ気合い入れて走り抜かなきゃ。


JK「あーみー！あいしてまーす！」
最後の1曲…メンバー皆が拙い日本語で一生懸命愛を伝えてる。前世からだけどこういうの見ると本当に終わっちゃうなって思って泣いちゃうんだよ…キャラ保たなきゃだから我慢してるけど、ホソガとかグクとか涙目になってる。わかるよーーアミボム広がるこの景色綺麗だから余計感動するんだよねー
『あーみー！今日は来てくれてありがとー！愛してるよ！』





ライブが終わっても2日間は日本に滞在して観光ができるって事で、メンバーはそれぞれ美味しいもの食べに行ったり、テーマパークに行ったりしてる中、俺は前世の私の故郷に来ていた。田舎だから電車乗り継いでやっと！

ずっと疑問に思ってた。
勝手に私は前世で死んでこの体に入ったと思ってたけど、今世にも私という存在は居るのかなって。実家に行けば何かわかるかも知れないし。あと、最近キャラばっかり出てたからか私のことが思い出せなくなってきたからって言うのもここに来た理由の一つ。

『わー懐かしい。ここの喫茶店のナポリタン好きでよく食べたなぁ…今営業中かな？お昼の時間だし食べよっかな。』

『ここに中学があって…この道をこう行くと私の家が…って、え？』









私の家があるはずの場所は空き地だった。
どうやらこの世界には私という存在はないらしい。
喫茶店も中学校だってあったのに、私だけがいない。



その場から逃げたくて無我夢中に走った。辿り着いたのは大好きだった地元の海。ここも何一つ私が見てきたものと変わりないのに、私を知る人は俺しかいないって思ったら酷く孤独で、涙が出てきた。


私が生きてきた20何年の記憶は確かにあるのに、誰もそれを知らない。分かってくれない。気がついたら日が沈んでて、時刻を確認したら終電も逃してた。帰れないじゃん。メンバーやマネージャーからはどこにいる？ってカトクが大量に来てる。でも、今は帰りたくないなぁ……｡前世の私を知ってるのが俺だけだと分かった今、私の方を心が大切にしようと思うのか、キャラ被って皆のところに戻るの凄い憂鬱…。





○○「君、こんな所で何してるんだ？家は？」

『ねぇおにーさん。俺今日宿無しなの。泊めてくれない？』

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