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職場 ページ4




「お待たせ致しました。わらび餅でございます」




ことりと音を最小限に抑え乍ら目の前に置かれたわらび餅に口角が少し上がる。今日はなんと佳い日だろう。明日は甘味巡りをしようか。甘味は佳い。日頃の殺伐とした雰囲気を少しだが忘れさせて呉れる。


正面に座っている太宰さんの元に彼が頼んだ豆大福が置かれた。


さて、頂くとしよう。そう云って運ばれてきた甘味に手を伸ばす太宰さんに合わせておれも串を右手にまるで宝石のような透明度を持つわらび餅を刺した。少し触れただけでぷるりと震える其れはとても魅力的でおれは釘付けだ。


視界の端に蜜があるが先ずはきな粉のみで頂く。




「…っふふ」


「?」


「否、君があまりにも美味しそうに食べるものだからつい。他意は無いので安心して呉れ給え」




頬杖を突いて此方を面白そうに見つめる太宰さんに少し恥ずかしく為った。だが其れと同時に先程迄感じていた違和感が大きく為り、口に出そうとして今は其のタイミングでは無いと抑える。


今は、今だけは、此の久し振りの空気感を少しの違和感と共に楽しませて欲しいと願うのはおれの我儘だろうか。









コトリと太宰さんが緑茶の湯飲みを置く。雰囲気が変わった。今からは腹の探り合いの時間だぞと肌で空気を感じる。


何から話そうかと悩んでいる風を装った太宰さんに気味が悪いと素直にそう思った。以前の彼なら、この様な、何と云うのだろう、違和感。




「最近調子は如何?」


「最悪です」


「そうかい。…って、ん?最悪?」




今考えると太宰さんの此の質問に深い意味は無かったのだろうが答えてしまった今ではもう遅い。予想外の返答に目をぱちぱちと瞬きさせる太宰さんにどうせ此の人に隠し事は通じないのだから全てぶちまけてしまおうかと云う思いが湧いてきているのを腹の底で感じた。


如何したの、と問う彼の視線におれは全身全霊を込めて甘える事にする。今の上司より此の人の方が優先順位が高いと云う事だ。


仕方ない。太宰さんはおれの中で全ての物の頂点に立つ、所謂ヒエラルキーの頂点なのだから。

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緑猫(プロフ) - ねこまろ。さん» 修学旅行お疲れ様です!更新された瞬間だなんて嬉しいです!応援もありがとうございます!更新頑張ります! (2018年5月23日 16時) (レス) id: 457e9c6f45 (このIDを非表示/違反報告)
ねこまろ。(プロフ) - 修学旅行でこの作品から3日も離れていました。悲しいです。いつも更新された瞬間に見に行ってるのに……。あと、猫音からねこまろ。に名前を変えました!名前変えてからも応援し続けますよ!うっとうしいぐらいに、ずっと応援します!更新ファイトです! (2018年5月23日 15時) (レス) id: 4738577f15 (このIDを非表示/違反報告)
緑猫 - 猫音@底辺さん» そこまで楽しんで頂けていると思うととても嬉しいです!ありがとうございます!!頑張ります! (2018年5月6日 22時) (レス) id: 457e9c6f45 (このIDを非表示/違反報告)
猫音@底辺(プロフ) - 最近の楽しみがこの小説を読むことです(笑)僕、いつも楽しみにしてるんで、これからも頑張ってください! (2018年5月6日 15時) (レス) id: 4738577f15 (このIDを非表示/違反報告)
緑猫 - 蒼さん» ありがとうございます!頑張ります!! (2018年5月3日 16時) (レス) id: 457e9c6f45 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:緑猫 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php?t=92287f70ddf83f82a39ea7c9d0c473c7...  
作成日時:2018年4月7日 15時

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