笑い声 ページ8
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ちゅ…くちゅ、…ちゅっ
と、終わりの合図の深いキスが僕と傑を繋ぐ。
結局あの後僕達はソファの上で行為に勤しんだ。
血管圧迫による生理現象だから。
自 慰を見て興奮していたから。
久々で溜まっていたから。
普段着ない半襦袢を着ていたから。
取って付けたような言い訳を並べて
僕達は何度も体を重ねた。
この先もそれは変わらないんだろう。
伝えられない、伝えてはいけない。
実らない、実らせてはいけない。
僕達はどうしようもない程に大きくなる想いを隠して、
他の理由を探してお互いを求め合う。
きっと、
永遠に僕たちの関係に名前が付く日は来ない。
「A…一緒にお風呂入るかい?
今日は特別に私が全部洗ってあげるよ。」
『ん…でも疲れたのって傑のせいじゃん』
「おや、これは手厳しいな」
2人の笑い声は、
2人だけの部屋に響いていた。
小さな村で消されるはずだった笑い声が、
ドス黒い心の中で消されるはずだった笑い声が、
この部屋にだけ充満して、2人を包んでいた。
_______
『ねぇ、明日ラルゥ達にも袈裟着てもらおーよ』
「えー…誰得だい?それ。」
『……僕の時だけあんなに乗り気だったくせに』
「Aは似合うだろうけど…ミゲルが似合うと思うかい?」
『……あー、えっと、じゃあ、赤い布を腰に巻いて
槍を持たせるのは?
ほら、丁度ミゲル金の輪っかのピアスしてるし』
「…………え、もしかしてビビンバ?サンリオの」
『そーそー可愛いよね、ビビンバ』
「いや、古。」
僕達は風呂に入りご飯を済ませ二人で布団に入ると、
寝るまでビビンバが古いか古くないか口論を繰り広げた。
結果、10年以上前に販売停止されたキャラクターだったらしく、あっさりと僕は敗北した。
「ははっ、だから古いんだって」
『もー田舎の情報どうなってんだー……あははっ』
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↑ビビンバ
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大豆 - 一気読みしました。神作すぎです。最高です!!!!!!! (9月25日 20時) (レス) @page28 id: 41f5d68925 (このIDを非表示/違反報告)
もぐ(プロフ) - 全部一気読みできてよかったです…最高の神作でした!!何回も読み直そうと思います!ありがとうございましたっ! (8月16日 23時) (レス) @page28 id: 4a6be33ef0 (このIDを非表示/違反報告)
カケオレ - やばい、めっちゃ好みだわ。泣く (2023年3月3日 17時) (レス) @page28 id: 1b32a494c8 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - だばぁ(泣) (2022年8月21日 14時) (レス) @page28 id: 2a4261c7b0 (このIDを非表示/違反報告)
M - コメント失礼します! マジで感動しました!タオル一枚濡れる位泣きました!この物語を作っていただきありがとうございます!!!他の作品も応援しています!!頑張ってください! (2022年8月17日 21時) (レス) @page28 id: 97799f7c89 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おっ腐 | 作成日時:2022年6月22日 22時