聞きたいこと ページ7
そして午後２時、約束通りAは港近くで海を眺めながらいつもの場所にいた
すると後ろから先程聴いた声が聴こえてきたため後ろを振り返る
中也 「よっ、すまねぇな。またここまで来てもらって。病気の方は大丈夫か？」
中原は何とか平然を装い、先程と同じ雰囲気で何ら変わらないように話す
『中也さん、えぇ、私は大丈夫ですよ。会えるのがとっても楽しみで苦ではありませんから』
Aにとって人と話すのはとても珍しいし楽しみであった
経験が少ない分、そういう小さな事でも心を踊らせるようで
中原 「あんまり日に当たっているのも体に悪い。日陰にでも行こうぜ？」
そう言って木陰の方へとAを誘導する
『中也さんはお優しいんですね。わざわざ私の体に気を遣って頂けるなんて』
Aは木に寄りかかると中也の方に目を向けて何を言い出すかと言葉が出るのを待った
そこで中原は気になっていたことを口に出す
中也 「なぁ、お前に兄弟はいるのか？」
『私は母と父の３人暮らしなので兄弟などは特にいません』
Aはまだ何も知らないのだろうが、今日から父親はいなくなり、母親だけとなった
やはり中原はそのことをあまり良くは思っていないようで少し俯く
暫く沈黙が続くとAが咳をし始めた
『そろそろ戻らないと、潮風に長時間あたっているのは良くありませんから』
そう言って口元に手をあてると中原を見る
『中也さんはどうします？まだ会って数分しか経っていませんし・・・』
しかし中原にはまだ聞きたいことや調べなければならないことが山ほどある
中原 「お前の病室に案内してくれないか？」
彼女の病室がわかればわざわざこんな所で待ち合わせなどせずに話すことができる
それに彼女が無駄な体力を使わなくとも会えるのだから、その方が最も効率がいい
中原は基本、車で移動するなり何なりするのでそこまで体力を使わない
そう言うとAは頷いて中原と並ぶと歩き始めた
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さやりん(プロフ) - ごめんなさい！！更新サボり直します！！これからもよろしくお願いします！ (2017年10月12日 21時) (
レス) id: c100a06976 (このIDを非表示/違反報告)
烏鴉 - 更新 楽しみにしてます！ (2017年10月12日 21時) (レス) id: 4ab4165ff1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さやりん x他1人 | 作成日時：2017年7月27日 19時
