さんじゅうはち ページ39
「フッフッフ………感謝するよ飛雄ちゃん！見ての通りお前のおかげでうちのAは完全復活！
お礼にもうちょっとだけAと戦わせてあげるから、精々公式戦に向けて対策することだね」
さあいけ！A！と再び悪役のような言い方をする及川に苦笑いを見せたAは、手渡されたボールを持って再びエンドラインの奥へと向かう。
先程の完璧なコントロールで自信がついたのだろう、ボールを叩きつけながら合図を待っていた。
バシン、バシン、と体育館に響く音。
その音だけで、レシーブを苦手とする日向は震え上がる。
「大王様が2人…」
「…次、来るぞ」
再び笛の音がすると、Aは先程と何ら遜色ないサーブを打ち込む。
今度は際どいエンドラインギリギリ。
圧倒的なスピードとパワーだけでは無い。
影山の言った通りコントロール面まで見せつけてくるサーブに、澤村は武者震いした。
「まるで大砲のようですね…」
「青城のサーブに関しては及川さえ抑えておけばいいと思ってたんだが…益々レシーブ強化が必須になるな」
苦笑いを浮かべながらそう話す烏野コーチ陣は、3度目のサーブに臨むAを見つめていた。
全く疲れた様子は見えず、むしろどんどん集中が深まっているようにすら見える。
早いところAのサーブを切ってしまいたい。
烏養はコート内で低く腰を落としている西谷へと視線を送った。
何とか上げて欲しい。と切に願いながら放たれた3度目のサーブは西谷と澤村の間へ。
西谷が身を乗り出してボールに触れたものの、影山と同様明後日の方向へと飛んでいってしまった。
「もう一本！！！」
「…」
自分を狙え、と言わんばかりの声と視線。
Aはじっと西谷を見つめ返すと、その期待に応えるように西谷を狙ってサーブを放つ。
正面でとらえた西谷は完璧とはいえないもののコート内へとボールを上げた。
「上がった！！！！」
「っしゃあ！！」
ボールの真下に入った影山が上げるトス。
その先には日向が飛び上がっていた。
相変わらず突っ込んでくるような飛び上がり方をする日向のスパイクは、いつかの青城との練習試合のように、当時の及川とおなじ景色を見せるように、Aの横を通って青城のコートに叩きつけられた。
こうしてAのサーブを切った烏野が喜びの声を上げる中、及川はAの側へと歩み寄っていく。
「どう？」
「…大丈夫。思いがけない収穫もあったし、文句なし」
「そう。よかった」
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ゆき(プロフ) - 赤憑さん» うわー！ありがとうございます！直しときます！！！ (4月28日 17時) (
レス) id: 1fa030afc2 (このIDを非表示/違反報告)
赤憑(プロフ) - 面白い作品ですね！ところで…あの...ろく影山sideの話のところの西谷の漢字が西ノ谷になってます💦 (4月28日 13時) (レス) @page7 id: 805737b448 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - 天野さん» ずっと！？ありがとうございます！！今度は最後まで書き切りたいと思ってるので気長にお付き合いくださいませ！！！ (2023年3月29日 10時) (レス) @page26 id: 1fa030afc2 (このIDを非表示/違反報告)
天野(プロフ) - 更新ずっと待ってました！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！ありがとうございます！！！！！！！！！！！！！！ (2023年3月29日 8時) (レス) id: c3ca8d9a5e (このIDを非表示/違反報告)
八雲 - すっごい大好きです頑張って下さい!!!!!!!!!! (2021年8月22日 0時) (レス) id: 34dfb00aa4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆき | 作成日時：2021年5月21日 18時
