さんじゅうに ページ33
春高に向けて青葉城西の練習が進められていく日々。
Aはすっかりバレー部に溶け込んでいて、楽しそうに練習に励んでいた。
そんな彼らの元に、ある知らせが飛び込んでくる。
「来週に控えた合宿について1つ報告がある」
入畑のその言葉に、バレー部の面々は真剣な面持ちとなった。
もし合宿が中止となれば、それだけでもバレーに集中出来る時間がかなり変化する。
中止の知らせでは無いことを祈りながら全員が入畑の言葉の続きを待っていると、入畑はそのまま話を続けた。
「同じ日に烏野高校のバレー部も練習にくると連絡を受けたため、簡単な練習試合を行うこととなった。各自、心しておくように」
では練習に戻れ、と言って背中を向ける入畑は、ちらりとAへ視線を向けた。
その目に闘志が宿るのか、それとも…。と試す心地で見たAは、自身の手を見つめながら深呼吸をし1つ瞬きをすると、鋭い光をその瞳に宿らせた。
闘志、と受け取るには純粋すぎるようにも見える光は入畑にも悪い印象を与えることはなく、入畑も安心したのかそのまま部員全体へと視線を移していった。
「まーた飛雄ちゃんかぁ」
「Aが復帰したのを伝えるいい機会だ。A、試合に出るつもりで居ろよ」
「ん」
不満げに口をとがらせていた及川も、Aを出すことに異論はない。
どのタイミングで、どう戦わせるか。
どこかで監督と話す機会が必要だ、と及川が入畑の様子を伺うように視線を送ると、全く同じタイミングで入畑も及川へと視線を送ってきた。
及川の言いたいことがわかったのだろう、入畑はゆっくりと頷く。
「…ちょっと監督と話してくる。岩ちゃん、指示任せた」
「おう」
タッタッタッと軽い足取りで監督の元へと駆けていった及川を見送った岩泉は、鼓舞するようにAの背中を叩く。
突然叩かれたAは驚いて跳ね上がるも、痛みに背中を丸めるだけで文句を言う様子はない。
そんなAをじっと見つめ、岩泉は先にコートへと入っていく。
「ったぁ…」
「影山への礼はバレーで、だろ。練習するぞ」
「……ん、そうだな」
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ゆき(プロフ) - 赤憑さん» うわー！ありがとうございます！直しときます！！！ (2023年4月28日 17時) (
レス) id: 1fa030afc2 (このIDを非表示/違反報告)
赤憑(プロフ) - 面白い作品ですね！ところで…あの...ろく影山sideの話のところの西谷の漢字が西ノ谷になってます💦 (2023年4月28日 13時) (レス) @page7 id: 805737b448 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - 天野さん» ずっと！？ありがとうございます！！今度は最後まで書き切りたいと思ってるので気長にお付き合いくださいませ！！！ (2023年3月29日 10時) (レス) @page26 id: 1fa030afc2 (このIDを非表示/違反報告)
天野(プロフ) - 更新ずっと待ってました！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！ありがとうございます！！！！！！！！！！！！！！ (2023年3月29日 8時) (レス) id: c3ca8d9a5e (このIDを非表示/違反報告)
八雲 - すっごい大好きです頑張って下さい!!!!!!!!!! (2021年8月22日 0時) (レス) id: 34dfb00aa4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆき | 作成日時：2021年5月21日 18時
