目の見えない小生の妹

肩を落とす ページ45

一二三side

「独歩ちん、おっつかれー」

同居人、観音坂独歩のお帰りを労る

「あぁ、一二三……って、なんでいるんだ!?」

おぉ、凄い驚いた顔

疲れきってた目がまん丸に飛び出している

「今日、急遽休みにしたんだ〜」

「なら教えてくれよ……」

肩の落とし方もすごーい

「ご飯は？」

「まだ」

「あっためるから風呂入っときな」

「あぁ」

独歩ちんを風呂に入れて時計を見ると夜中の1時

よく頑張っている独歩ちんのためにあと1品追加することにした

パスタとピザ、ビシソワーズの3品だったけどコールスローをたした

キッチンに立ち、温めたり麺を茹でたりしながらチャチャっとコールスローを作る

「上がったぞ〜」

抜群のタイミングで独歩ちんが風呂から上がってくる

「できたところだよ。アッツアツをどうぞ〜」

「ありがとう、いただきます」

ダイニングに対面して俺っちも座った

「何かあったのか？」

と、休んだ俺っちを心配するような目で見てくる独歩ちん

心配してくれるってやっさし〜

俺っちうっれし〜

「お昼に寂雷先生から電話あってさ。こっちに来るって」

俺っちがそういうと独歩ちんはガタンと椅子を倒して立ち上がった

「こっちに来るのか!?この時間から!?」

「んなわけないじゃん。明日だよ、明日」

またまた肩を落とし椅子に座り直す

「そうだよな、来るわけないよな。ありえないよな。こんな勘違い。あぁ、全部俺のせい、俺のせい、俺のせい、俺のせい……」

あ、独歩ちんが病み期に入った

ずぅーんとした空気を丸まった背中が受け止めている

「ほら〜独歩ちん、冷めちゃうよ？反省はあと後!!」

「……だな。いただきます」

そうそう、重い空気は全部すっ飛ばしてこ〜

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