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ノックの後に「開けるぞ。」と確認されるも返事をする前に襖が開いた。
土「総悟は。」
「あ、外に。」
ふーんと空返事を返したと思えば、私の前にあぐらをかいた。
土「なんだ、その…困った事はねぇか。」
「大丈夫です。みなさん良くしてくれるから。」
いつになくただたどしい副長さん。
きっと私が涙の跡を残しているせい。
副長さんは女の人は慣れっこかと思ったけど存外そうじゃないみたい。
土「家に、帰りてぇか。」
「いえ。」
土「いつも…泣いてた?」
「いえ。」
涙を流したのはきっと何年ぶり。ここにきてから。
土「……………」
「ここに来させてもらってからです。こんなに人は暖かいんだって。」
土「そうか…。」
「ありがとうございます、本当に。」
土「礼ならあいつに言ってくれ。俺ァなんもしてねえ。」
すぐに煙草を吸う土方さん。煙草がなくなったらどうなってしまうんだろう。
全て飲み込んでしまうような彼には、煙草の煙で燻す事が救いなのかもしれない。
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作者名:wako | 作成日時:2019年3月12日 4時