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何年ぶりの布団は居心地が悪くて昼間借りた座布団を敷いて壁に身を預け、夜明けを待った。
土「総悟、起きてるか。開けんぞ。」
光が漏れ入ってきていたとはいえ隔りが無くなれば、眩しくて思わず目を細める。
「おはようございます。」
土「よぉ、他所の布団は寝づれえか?」
「ちょっとだけ、フフ」
副長さんも少しだけ口角をあげた。
煙草と瞳孔の開きさえなければいいのに…
沖「あーあ、目覚めが悪りぃや。こんなニコチン臭え朝。」
土「朝稽古の時間だ。準備しろ。
あんたも見にくるか?」
「いえ、私は…」
沖「日焼けは肌に一番悪いんでさァ、そんな事も知らねえとまたフラれますぜ。」
土「俺がいつフラれた。」
沖「そうだ、飯はどうする。俺らは食堂で食べてるけど…」
土「慣れえとこで隊士たちがチラチラ見てる中食えねえだろ。俺がここまでお前らの分運んできてやる。ここで食ってやれ。」
沖「いつになく気が利くじゃねーですか。よっぽどさっきのが気に入らなかったんだ。」
怒号を上げて副長さんと総悟くんは稽古に行ってしまった。
二人はとても仲がいい。
総悟くんは憎まれ口ばかり叩くけど、副長さんに反応してもらえるのが嬉しいんじゃないかな。
二人が顔を合わせるのを見るのが1つの楽しみになった。
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作者名:wako | 作成日時:2019年3月12日 4時