一生推し…？！【江口拓也】

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『おはようございます！』

「まっちゃんおはよー！」

『たろりパイセン！おはようございます！』


『やっと登場ですね(笑)』

「そうだよ〜(笑) 頑張るね」


そっか、今日からまたたろりパイセンもアフレコ参加か〜！そういえば、この前のカフェ以来だな


「おはようございまーす」

『江口さんおはようございます！今日も眩しいです！』

「おい、誰がハゲだ」

『言ってないですよ』


ハゲても愛します…一生推し…


『あ、そういえばたろりパイセンと一緒に行ったカフェこの前行列出来てましたよ』

「え！？じゃあ、あの時はラッキーだったね」

『ですです！また行きましょうね！』


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『お疲れ様でした！』

「あれまっちゃんもう行くの？」

『はい！次のスタジオちょっと遠くて』

「そっかそっか、気をつけてね〜」

「はい！失礼します〜！」


今日のアフレコも楽しかったな〜
次のスタジオは〜えっと、


『うわっ！』

「あ、すみませ…あれ」


びっくりした…
突然人が飛び出してきた


『す、すみません！…？』

「もしかして松宮？」


おっと…？もしかしてもしかすると
私が会いたくない人圧倒的上位…
学生時代に大分いじめられた相手


『あ、えっと…高橋くん？』

「そー！覚えてくれてたんだ(笑)」


忘れるわけないでしょ？！
私が学生の頃はまだヲタクにあまり優しくない時代だったと言いますか…

【気持ち悪い】そう言われ、いじめのターゲットに
私物捨てられたり色々されたな


「そうだ、まだヲタクやってるわけ？(笑)」

『あ、えっと、うん』

『声優の仕事してて…』


あははと精一杯の愛想笑い
上手く笑えない
当たり前だあんな酷いことされてきたんだもん
結構トラウマになってたりするんだよね


「声優？アニメの仕事してんの？あんまり知らないけど(笑)」

『そ、そっか〜』

「ま、どうせ彼氏も出来ずに2次元まっしぐらって感じ？楽しいならいいと思うけどね」


う……彼氏がいないのは事実です…
その馬鹿にしたような笑い声が
学生時代のトラウマを思い出させる


「彼氏がどうしたって？」


急に背後から聞こえてくる声
その声と同時に肩を引き寄せられ、バランスを崩す



『江口さ…』


そこに居たのはスタジオにいたはずの江口さんで
状況が全く理解できない


「あ、なんだ彼氏いたんだ(笑)」

『いや、ちが…』

「彼氏ですけど何か？急いでるんで失礼します」


そう言って手を掴まれ引っ張られながら歩いていく




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