一生推し…？！【江口拓也】

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『江口さん、お風呂ありがとうございました…』


「おー、別に気にす…」



振り返るとそこには俺の服を着たAが立っていて
まあ、俺が服用意したから当たり前なんだけど…

なんと言うか…
彼シャツ的な？こういう感じなんだなと
新しい発見



それより…



「…やっぱりだぼだぼだな」

『あはは…やっぱり大きかったです』



スウェットは首元がユルユルで
袖なんか余ってるなんてレベルじゃない

ズボンはハーフパンツだからまだ良かったけど、

ウエスト部分の紐がめちゃくちゃ垂れてる
どんだけ細いんだよこいつ…



「今日はそれで我慢して…(笑)」

『いやいや、本当に助かります…』



『今日の服シワになりやすかったんで…』と少し恥ずかしそうに言うA


顔が赤いのは風呂上がりのせいか？
髪も少し濡れてるし

なんか色っぽ…


いやいやいや、ただの後輩でしょ
俺は優しい先輩、うん



「あー、飯食べる？」

『…はい！！』



「カレーですけど…どーぞ」

『わ！江口さん本当に料理出来たんですね』

「どういう意味？！」


『いや、お料理されるのは知ってたんですけど、本当に出来るのか信じ難くて(笑)』


「なんだそれ、そんな事言ってると食わせねーぞ」

『わー！！ごめんなさいごめんなさい！食べたいです〜！！』



慌てて謝る姿を見ると
なんだかもっと意地悪したくなる

俺ってSだったりするのかな



「冗談、はい、冷めないうちに食べな」

『…いただきます！』



『…美味しい！』と言いながら目をキラキラさせてパクパク食べてる

なんか可愛く見えてきた



「…子供みてぇ(笑)」

『…む、馬鹿にしてます？』

「してないしてない(笑)」

『ならいいですけど…』



なんか、こいつと居ると
新しい発見ばっかりで、


飽きねえな



その時ふと、Aの言葉を思い出す

『飽きませんよ、だって江口さんは一生推しですから！』

本当に飽きねえのかな



だったら…




『江口さん？』

「…ん、あー、どうした？」

『江口さんは食べないんですか？』

「え、あ、食べる食べる」



俺は今何を考えていたんだろ





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