つばさと感情の石達第三章 (ページ2)

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ありがとうページ2

つ「………………」
とある町の宿にて。
私は、その宿の美しい庭園にある芝生の上に座っていた。
その隣にはアブソルがいる。
アブ「…つばさ、なにか隠してることないか？」
つ「……え？なんで？」
私は言った。
アブ「俺だってつばさの家族なんだ。
……そのくらい分かるさ」
私は静かに俯いて
つ「そっ……か……」
と呟いた。
そして、そこが夜なのをいいことに話し出した。
つ「……二重人格って知ってる？
……心の中にいる、もうひとつの人格」
アブ「……聞いたことがある」
なら良かった。
私はそう呟いて話を進めた。
つ「……たまにね、自分の意思関係なく出てこようとする人格がいる………今の私。
その人格が、危害がなければいいんだけど、
……そうもいかないんだね。
………傷つけようとするの。
あなたを。サトシさん達を。私を
……しかも厄介なことに私の意識が眠ってから
この人格が出てくるから、私自身は全然眠れないし……」
アブ「……つばさ、そいつは魔法で抑えられないのか？」
私は首を振った。
つ「分からない……でも、試してみる価値はありそう」
私は自分に杖を向けて言った。
つ＜Enclose＞
すると、杖の先端から光が出てくる。
それが私の体を包むと何故か少し安心出来た。
そして、その光は私の体から黒い煙を出していく。
そして、光がクルクルと回り…水晶玉になった。
つ「成功………かな」
アブ「良かったじゃん」
つ「わかんないよ？これ割って出てくる可能性だってあるんだから」
───だからその時は
つ「……アブソル、貴方が私を止めて」
アブソルは頷いた。
つ「……ありがとう」