19.お迎え ページ19
正直すごく有難い。
この激しい雨の中、傘無しで帰っていたとしたらきっと風邪をひいていただろうし。
イライは本当に良く気が利く。
確か前にも私がスリに合った時助けてくれて…。
ピンチにすぐ駆けつけてくれる。
…というより、都合よくそこに現れる。
あれ…、そういえば私帰る時間教えてたっけ…。
いつの間にやらじっと横顔を見つめてしまっていたらしい。
「ん?」とこちらを振り向き首を傾げるイライと目が合う。
「どうかした?」
「え、いや…。
…迎え、ありがとね。」
私は咄嗟に目を逸らして誤魔化した。
別に誤魔化す必要なんてないのに、反射的に。
「どういたしまして。また体調を崩してしまったら大変だからね。今日は大丈夫だった?」
「うん、バリバリ働いてきたよ。あ〜、肩凝った。」
傘を持っていない方の肩をグルグルと回すとコキコキと軽い音が鳴った。
一日中パソコンと向き合ってたらこうなるか。
「はは。お風呂上がりにでもマッサージをしてあげようか。」
「え、それは有り難い。是非お願いします。」
それからお互い今日の出来事を振り返って談笑していれば、すぐに自宅へと辿り着いた。
玄関の棚の上にはイライが事前に準備していてくれたのであろうタオルが置かれて、彼はそれを当たり前のように手渡してくれた。
どこまで気が利くんだ。
少し水分を含んだ髪をタオルで拭きながらリビングに入ると、扉を開けるのと同時に、食欲をそそる香りが漂ってくる。
「ただいま。」
キッチンに立つイソップとナワーブ、ソファーでテレビを見ていたノートンとマイクが私に注目した。
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【湖の宝石】(プロフ) - 最近また見直しているんですけど、ニヤニヤが止まらなすぎて親に白い目で見られる事もありますが、何度読み返してもやっぱりこの作品が第五人格で一番大好きです!素敵な作品を作ってくださり、そして今でも更新してくださり本当にありがとうございます!! (2022年6月21日 23時) (レス) @page1 id: 664df39994 (このIDを非表示/違反報告)
いくらちゃん。(プロフ) - 暁郗さん» イラストを褒めていただき嬉しいです!ナワーブくんはシリーズ1へお引越し、2にはイライくんのイラストが来るのでまた見てやってください! (2021年8月10日 13時) (レス) id: 30d3d73915 (このIDを非表示/違反報告)
暁郗 - 俺の推し(ナワーブ)がイケメンすぎて辛い、ありがとうございます……………。 (2021年5月4日 9時) (レス) id: 14cb33816d (このIDを非表示/違反報告)
暁郗 - 待って待って待ってください、ナワーブ君のイラストイケメンすぎじゃないですか??え、推しが尊い(遺言) (2021年5月4日 9時) (レス) id: 14cb33816d (このIDを非表示/違反報告)
いくらちゃん。(プロフ) - りなさん» 少しでも補給になっていれば嬉しいです!笑 (2020年8月31日 22時) (レス) id: 30d3d73915 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:いくらちゃん。 | 作成日時:2020年4月10日 21時