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2.曇り空 ページ2

「Aさん、調子はどうだった?」

「ぐっすり眠っていたよ。疲れていたみたい。」

Aさんの部屋からリビングに戻ってきたイライが安心したようにそう言った。
その手には使用済みの濡れたタオルと薬の乗ったトレー。

今朝、僕達より遅く起きてきたAさんは、どこか様子がおかしかった。
そわそわしているというか、上の空というか。
そしてその異変に勘づいたらしいイライが「熱がある」と言って彼女の部屋に連れて行き、戻ってきてから自分が看病すると言い出したのだ。

イライが世話焼きなのは知っている。
僕が荘園に初めて来た時も、色々と面倒を見てもらった。
けれど。

Aさんに対しては、特別そうである気がする。

「ノートン」

「…なに?」

柔らかい口調で呼ばれ、返事をする。

「昨夜、酒を飲んだ後のことを覚えているかい?」

「酒を、飲んだ後……、」

何故そんなことを聞いてくるのかは分からないが、何とか思い出そうと試みる。


スピリタス。
あの酒は本当に凄まじかった。
1滴だけそのままを舌に乗せてみたが、
まるで電気が走ったような痺れを感じた。
ジュースなどで何倍にも薄めて、やっと飲めるまでになったのだが。

そうして飲み比べを始めて1時間ほどしてからだったか。

目の前で飲んでいたナワーブが全く喋らなくなって、寝ていることに気がついて、
イライにもうやめようと声を掛けられたけれど、僕はまだ飲み足りなくて。

しばらく飲み続けて、気付けばいつの間にかイライも静かに寝息を立てていた。

流石に自分ももう寝ようと、立ち上がろうとしたけれど急に睡魔に襲われて、……その辺からは全く記憶が無い。


思い出すのを諦めて首を振る。

「どうやって寝室に行ったのかも覚えてない。」

「…私が連れて行ったんだ。」

やっぱり覚えていないよね。イライが弱々しくそう呟く。

「はっきり言ってくれない。」

なかなか肝心な部分を話さないことに少し苛立って急かすようにそう言うと、少し考えるようにしてから口を開いた。

「…君は、酒をあまり飲まない方がいいかもしれない。それと、




暫くAとは距離をおくべきかも。」



「…は?」





どういう意味…。

3.そばにいるだけで→←1.看病



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【湖の宝石】(プロフ) - 最近また見直しているんですけど、ニヤニヤが止まらなすぎて親に白い目で見られる事もありますが、何度読み返してもやっぱりこの作品が第五人格で一番大好きです!素敵な作品を作ってくださり、そして今でも更新してくださり本当にありがとうございます!! (2022年6月21日 23時) (レス) @page1 id: 664df39994 (このIDを非表示/違反報告)
いくらちゃん。(プロフ) - 暁郗さん» イラストを褒めていただき嬉しいです!ナワーブくんはシリーズ1へお引越し、2にはイライくんのイラストが来るのでまた見てやってください! (2021年8月10日 13時) (レス) id: 30d3d73915 (このIDを非表示/違反報告)
暁郗 - 俺の推し(ナワーブ)がイケメンすぎて辛い、ありがとうございます……………。 (2021年5月4日 9時) (レス) id: 14cb33816d (このIDを非表示/違反報告)
暁郗 - 待って待って待ってください、ナワーブ君のイラストイケメンすぎじゃないですか??え、推しが尊い(遺言) (2021年5月4日 9時) (レス) id: 14cb33816d (このIDを非表示/違反報告)
いくらちゃん。(プロフ) - りなさん» 少しでも補給になっていれば嬉しいです!笑 (2020年8月31日 22時) (レス) id: 30d3d73915 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:いくらちゃん。 | 作成日時:2020年4月10日 21時

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