11.豆腐事件 ページ11
「醤油醤油…」
彼らのために洋食の方がいいだろうかとも考えたが、やっぱり朝は炊きたての白いご飯を食べないと始まらないし、普段パンを食べないからすぐに用意できないのでいつも通り和食のメニューとする。
口に合わなかったらそれはもう知らない。
「Aさん」
キッチンに立つ私の手元を覗き込むようにノートンがやってきた。
「何か手伝う？」
「ああ…、それじゃあ箸並べてくれる？あと湯呑みも。」
「ハシ？」
「そうか、箸は知らないのね。これはこうして2本1組で食べ物を運ぶの。まあ、後で使い方は教えてあげる。」
初めて見た道具に頭に疑問符を浮かべているノートンへ軽く説明してあげると、更に謎が増えたようで、すっきりしない表情のまま4人分の箸と箸置きを持って行ってくれた。
何だか小さい子どもにものを教えているみたいで面白い。
「置いてきたよ。」
「ありがとう。あとは…」
「ｯ！？ちょっと！！！」
「え！何！？」
次に何を頼もうかと思案していれば突然焦ったような声が掛かりびくりと肩を揺らす。
「危ないよそれ！何してるの！？」
それ、とノートンが指さす先には豆腐の乗った私の手。
「何って、豆腐を切ろうとしてるんだけど…」
「なんで手に乗ったまま切ろうとしてるの、一緒に手が切れちゃうよ！」
「…、大丈夫。見てて。」
必死な様子のノートンに込み上げる笑いを死ぬ気で堪えて実際にやって見せてやる。
ストンと気持ちよく刃の入る豆腐を均等に切り分けた。
「包丁って刃の先にちょっと触れただけで切れるほど鋭くないよ。豆腐は柔らかいからまな板で切ると崩れちゃうの。だから手の上で。」
はらはらと豆腐を切る様子を見ていたノートンは今度は成程と真面目に話を聞いている。
「…もしかしなくても、包丁使ったことない？というか、料理したことないの？」
彼はぱちくりと目を瞬かせて当然だと言うように「うん。」と答えた。
(悪いこと言わないから料理はしときな。)
(どうして？)
(これからは料理のできる男がモテるの。)
(へえ…)
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いくらちゃん。(プロフ) - 【涙奈】さん» ああっ、ナワーブを描いたと伝わってよかったです！ありがとうございます、現在シリーズ2の方をリメイクしております！ (2021年8月9日 13時) (
レス) id: 30d3d73915 (このIDを非表示/違反報告)
【涙奈】(プロフ) - な、ナワーブのイラストが…尊い！ (2021年8月9日 13時) (レス) id: abf8c2ae5b (このIDを非表示/違反報告)
。。みかん - 私が名前間違って覚えてただけでした、、、サーセン！ (2020年10月4日 21時) (レス) id: be1335f358 (このIDを非表示/違反報告)
。。みかん - アンドルーっていたっけ、、、あれ？私がにわかなだけか？、、、インキャ組すこですわ。うん。インキャ組とマイク君はもう、、、ね？作者様貴方とは気が合いそうだ結婚しよう（）あ、そういえば本名ではないと思うんですけど、幸運児はラックとよばれていたと思います。 (2020年10月3日 23時) (レス) id: be1335f358 (このIDを非表示/違反報告)
いくらちゃん。(プロフ) - さとみさん» ご閲覧ありがとうございます！長く楽しんでいただけてとても嬉しいですっ。これからもこの作品をよろしくお願いします！ (2020年9月16日 16時) (レス) id: 30d3d73915 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いくらちゃん。 | 作成日時：2020年2月24日 23時
