【ヒロアカ】手違いで男子として入学しました。 (ページ17)

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17.優しいね、爆豪くんページ17

雨はなかなかやまない。
まだヴィラン退治されてないのかな…。
何だか寒いし空も暗くなってきた。

静かだと余計に不安になるから、私は爆豪くんに話しかけることにした。

「爆豪くんってさ、ひとのこと変なあだ名で呼ぶじゃん。あれよくないと思う。」

「うっせえ…。」

「緑谷くんなんて幼馴染なんでしょ？デクとかクソナードとかモジャの助とか酷くない？」

「最後のは言ったことねえ。」

「あと普通に口が悪過ぎるよね。っくしゅん…。友だちが傷つくようなことは言わない方がいいよ。」

「ｯﾁ、さっきから馴れ馴れしいんだよ。もう話し掛けんな。」

「ごめん…。でもあの、…風の音、とか、怖くて。返事しなくてもいいから気を紛らわせるために喋っててもいいかな。…ﾍｸｼｯ」

私の言葉を聞いた爆豪くんはしばらく黙ったあと、深いため息をついた。
OKサインと思っていいかな。

「私最初は女だってバレないように誰ともかかわらないようにしてたんだけど、緑谷くんが皆との仲介に入ってくれてから友だちが増えてきて、…ｯくしゅん」

「……、」

「友だちができると、学校が楽しいんだ。だから、爆豪くんにも友だちを大切にしてほしいって思うの。っくしゅ…。お節介かもしれないけど…。」

「……。」

「へくしゅん！！！」

「うるせえええ！！！！」

「へ？…うぶっ！？」

突然叫んだ爆豪くんに驚いて顔を上げると、バフッと勢いよく飛んできたそれ。
おそらく彼が投げてきたのだろう、オレンジと黒が基調のハンドタオルだった。

「爆豪くん！」

「さっきからくしゃみが鬱陶しいんだよ。黙って使えや。」

「そうじゃなくて。」

「あ？」

「これ、汗とか拭いてないよね？」

「拭いてねえわ！！失礼過ぎんだろテメェ…っ！！」

(その後沢山爆豪くんとお話が出来て、いつの間にか空も晴れていた。)
(結構仲良くなれたんじゃないかな。)