すてきな夜空 【 alan 】

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亜｢今度から、遅れる時とか来れない時は連絡するから｣

『は、はい。』









今度から、


それは、今度があるってことだよね？









− ピロン




ナオ私もうミカんち着いたよー!
何時くらいになる?









…あ、そうだ。









亜｢あ、いいよ、返しても｣

『あ、すみません。』









チラっと亜嵐くんを見ると
相変わらず整った顔で、
しかもその目は私を捉えていて、






.ごめん、今日やっぱ行けないや。







反射的に返してしまった。





一秒でも長く、
一緒にいたかった。

一秒でも長く、
この時間が続いてほしかった。









亜｢バイトってさ、週何日くらい入ってんの？｣









スマホから目を離した私に
亜嵐くんはいつものように質問をした。









『決まってないですけど、
最近は5日くらいですかね。』









亜嵐くんに会えるかな、って思ったから。









亜｢えー、すごい入ってんね｣

『4年なんであんまり授業もないし、』

亜｢そういうもんなの？｣

『私の場合は。』









大学なんて
全然知らない世界だからなー、

って言う亜嵐くん。





そっちの世界こそ、
全然知らない世界だよ。


彼の顔を見ながら、
心の中でそう呟いた。









亜｢あ、じゃあ今度バイトない日に
ちゃんと約束してどこか行こうよ｣









思いつきみたいにそう言う彼。


まただ。


想像の遥か上をいく、
予想外の言葉。







どんなテンションで、
どんな表情で。
どんな言葉を返すのが正解なんだろう。









『はい！』









答えた瞬間の私は
どんな顔だったんだろう。

声は上ずってなかったかな。
顔は緩みきってなかったかな。





不安になって、
恐る恐る彼の顔を見ると
それはそれは綺麗な顔で、

気のせいかな、
少し赤く火照って見えた。









このままもう少し、
あと少しだけ、







｢もうちょっと、話そうか。｣








彼はエスパーなのかもしれない。





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