失敗作少年 (ページ5)

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生まれ変われたら　badend ページ5

兄ちゃんと父さんが、「バー」って所に出掛けたのを見計らって、

拳銃を持って物置(僕の部屋)へ行った。

「僕は要らない人間。産まれてこなきゃ良かった人間。それなら、もう死んでも、だーれも文句ないよね？」

物置で呟く。

「神様」

若しも。

「若しも生まれ変わる事が出来たら。」

僕は。

「「愛される子」になれますように。」

中也「待てっ、文也！！！」

兄ちゃん、帰ってたんだ。

「僕なんて、要らないでしょ？」

中也「頼むからッッ！！辞めて呉れッッ！」

こっちに来ようとする兄ちゃん。来られたら面倒だ。
僕は9歳140cm。兄ちゃんは22歳160cm。力も彼方の方が上だ。

「【異能力・山羊の歌】。山羊、兄ちゃんを止めて呉れ」

山羊は、兄ちゃんの前に立ちはだかった。

中也「文也っ！！！！！１」

五月蝿いな。「愛されない子」の気持ちなんて判んない癖に。

銃を頭に当てた。銃がカチャリと音を立てた。

「バイバイ、中也兄ちゃん。元気でね。」

中也「文也ァッ！！！」

「来世では笑えるといいな」

僕は銃のトリガーを、引いた。

パン、という乾いた音が反響する。

兄ちゃんは、大粒の涙を零し乍ら此方へ来た。

間違いだらけに

「オヤスミナサイ。」

中也「文也っ！！」

中也「嘘だろ？おい！！！！目ェ開けろ！！文也！！！！！！！！！！」

意識を手放す前に見た兄ちゃんの顔は、とてもとても辛そうな、悲痛な顔をしていた。