ごちゅごうでしゅ ページ3
「私、結菜先輩が嫌い」
ｶﾞｼｬﾝｶｯｼｬｱｱｱｱｱｧﾝ
「あ、申し訳ありません」
なんてことを言い出すんだこいつ。
持ってたペンケースとか注射器とか全部落としたじゃねぇか。
めちゃくちゃ院内に響くんだよ！
「…何でですか」
「…だって…嫌いだから、運命じゃないから」
「はぁぁあ！？なんで！？廣本さんこれ聞いたらガチ病みですよ！？！？」
「そんなのどうでもいい」
「…失礼しました〜」
一つ思い当たったことがある。
何かって？
此処だよ、薬局的な感じにクスリが仕舞ってある保管庫。
この間海原さんが、「莉音ちゃん、中にある“気持ちを逆に言っちゃう薬”、飲ませちゃったかも」って言ってたし…。
「そのせいかも…。いや、そのせいだ」
一個だけ、ボクが把握していないクスリがあった。
瓶を取り、ラベルをみると、“ドッキリに大活躍！アマノジャクになる薬！”とかいう幼稚なものだった。
つまりビンゴ。
「誰だよ、置いたヤツ…禁固刑にしてやりてぇ」
効能とか裏に書いてないかと思い、瓶を回転させる。
「え〜と、何々？“一日間トクベツな人と接することで回復”？」
待てよ…今この状況じゃあ、あれだ。あの〜…そう、「あまのじゃく」だ。
あまのじゃくは確か、「正反対なことしか言わない」鬼だ。
「塩でも撒いとくか？」
さすがにしないけども。
この置いておけないアブナイクスリ(意味深)を持って保管庫を出る。
病院を出る。
裏に出る。
叩き落とす。
以上、脳筋の処理でした。
＿＿＿
後日談
結菜先輩が笑顔で出てきた件。
怖い。
「いやぁ、ツンデレ(主にツン)結菜可愛かったなぁ♡」
「キメェ」
「紘奈先輩、いつの間に」
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