所属は奇病専門病棟です。【文スト】 (ページ9)

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カルテNo.3 天使病、悪魔病　国木田独歩さん（22）、芥川龍之介さん（20）ページ9

「患者様？どうか落ち着いて下さいませ」

ニコリと微笑みながら患者様を落ち着かせようとする。

チ…と舌打ちしながらだけど、椅子にどかっと座って下さった。

「わぁ！ありがとうございますっ♡」

…我ながら気色悪いが、まぁ演技だ。

「ち…」

舌打ちしかしねぇな此奴

「…！」

手首が見えた。

紅い跡が見える。リスカ跡だろうか。

「芥川様、貴方は入院が必要です。」

「嗚呼」

というか云いながら足を蹴り飛ばすのは辞めてくれ…。痛い。

「こちらです」

愛想のいい笑みを浮かべながら先ほどの国木田様と同室へ案内。

そしてそのまま放置。

何でかって？私邪魔者だろうが。

診察室に戻って消毒液と絆創膏で処置をする。

幸い、怪我は大したことが無かった。

＿数時間

病室を覗きに行くと、二人並んで談笑していた。

此れ…治ったな。よし。

翌日。二人とも完治して退院された。

「…足、すまなかった」

「大丈夫です。あれは症状ですから。こん位でしょげてたらこの病棟はやっていけませんから」

＿カルテ№3 「天使病」、国木田独歩(22)。

・後遺症もなく無事帰宅されました

主治医・四季A

助手・東野圭吾、梨木香歩

＿カルテ№4 「悪魔病」、芥川龍之介(22)。

・後遺症もなく無事帰宅されました

主治医・四季A

助手・なし

天使病(angel disease)とは

背中に翼が生える病。

風邪のような症状から徐々に背中の痛みに変わっていく。

翼が対象者の栄養を吸収して栄養失調にもなってしまう。

最悪のケースは自分の姿を保っていられなくなり異形となり死んでしまう。

または、翼が背中を突き破って死ぬ。

治療法は最高の幸せを知ること。

悪魔病(devilish disease)とは

背中から漆黒の翼が生え、仲間を裏切る行為をする。(暴言、暴力など)

そして唯一の治療法は天使病を患った方と話すことのみ。

他の対処法は発見されていない。

天使病のように激痛は走ることはないが、大体の患者様は自分自身に嫌気が差し、精神を病んでしまう事が多い。

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